トランプ次期米大統領とピーター・ティール氏
Getty/Drew Angerer
PayPalの創業者で、シリコンバレーで大きな影響力を持つ投資家ピーター・ティール(Peter Thiel)氏はトランプ政権下で次期駐ドイツ大使に就任しないと、関係者がNew York Postの報道を否定した。
トランプ次期米大統領のシリコンバレーにおけるもっとも重要な支援者であるティール氏は、これまで何度も政治の世界には興味がないと繰り返しているにもかかわらず、今週初めにはカリフォルニア州知事への出馬を検討しているという噂が流れた。
New York Postは匿名の情報として、ティール氏が政界への布石として駐ドイツ大使になることを考えていると報じた。しかし、その動きは政治的というより、トランプ氏の大統領選で支援に回り物議を醸したことによるシリコンバレーでの強い風当たりを回避するためかもしれないという見方も示した。
ティール氏の広報担当者はBusiness Insiderに対し、「記事は真実ではない」とだけメールで回答。
ティール氏はPayPalの共同創業者の1人であり、創業間もないFacebookに投資したことでも知られる。
一方、トランプ氏の政権移行チームは、オバマ大統領が任命したすべての大使に1月20日金曜日の就任式までに辞任するよう命じており、政界を大幅に刷新することを示唆している。
否定しているものの、ティール氏がドイツ大使になるのは悪い話ではないかもしれない。子どもの時にアメリカに来るまで、当時の西ドイツで生まれ育ったティール氏はドイツ語が堪能だ。
この件に関して、トランプ氏の政権移行チームにコメントを求めたが、回答はまだ得られていない。
[原文:Peter Thiel denies report that he might be Trump's pick for ambassador to Germany]
(翻訳:十河亜矢子)