1月18日水曜日(現地時間)のワシントン——。2920日にもおよぶ任期を経て、オバマ大統領が最後の記者会見をホワイトハウスで行った。
ドナルド・トランプ次期米大統領が就任の宣誓をするまであと残りわずか、オバマ氏に大統領として質疑応答する最後の機会に、記者会見室は人で溢れかえっていた。
そんな人混みの様子はこんな感じだ。
オバマ大統領が壇上に立つ1時間以上前から室内が混み始めた。テレビで見るよりはるかに小さい記者会見室の後方はむせかえるような暑さで、大統領の写真や映像を手に入れたい人々でひしめき合っていた。ブリーフィングをより広い会場に移そうと提案していた、後継の報道官ショーン・スパイサー(Sean Spicer)氏の就任が楽しみだと冗談を飛ばす者までいた。
Allan Smith/Business Insider
東海岸時間午後2時20分ごろ、オバマ大統領が壇上に立った。たちまち狭い空間はカメラのシャッター音に包まれた。
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レポーターやカメラマンたちがすし詰め状態の記者会見室。いい写真を手に入れようと場所取り合戦が繰り広げられる中、Facebook Liveで動画を撮り始める強者も。
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初めにオバマ大統領は、ジョージ・H・W・ブッシュと元ファーストレディのバーバラ・ブッシュ夫妻がともに体調を崩し入院したことから、現政権がブッシュ一家と連絡を取っていることに言及した。また、彼は報道陣に謝辞を述べた。
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代表質問によると、オバマ大統領にとって、第39回目のホワイトハウス単独記者会見だった。
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8名のレポーターが質問をした。残念ながら、指定席後方の「見切れ席」には質問権はなかった。
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最終質問の多くはトランプ氏に関連したものだった。
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例えば、次期大統領が対ロシア制裁措置を撤廃するか否か。
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金曜日の就任式を放棄予定の民主党員に対する、オバマ大統領の見解も問われた。
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「アメリカン・ドリーマー(アメリカン・ドリームを叶えるべくやってきた米国移住者)」の法的地位喪失やLGBTの権利の行く先、人種差別やイスラエル・パレスチナ問題について、懸念はないかと尋ねられたオバマ大統領。
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彼のもっとも辛辣な答弁は、数百万もの人々が不正に投票したというトランプ氏が広めた主張を「偽ニュース」と一蹴したものだった。
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最後の質問は、愛娘のサーシャとマリアに対し、彼と妻のミシェル・オバマ氏が選挙結果の意味をどう説明しているかについてだった。
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彼は娘たちに「たくましさ」を教えていると話した。「打ちのめされても、立ち上がって、自分にむちを打ち、また仕事に取り掛かるだけ。それが彼女らの基本的な考え方さ」
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彼らしい落ち着いた振る舞いで、「何とかなる、大丈夫」と再度呼びかけ、1時間近くに及んだ会見を締めくくった。
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そして、次期ホワイトハウス報道官に対し「幸運を祈る」と最後のメッセージを残した。
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数名のレポーターが最後の一言欲しさに大声で質問を投げかける中、オバマ大統領は部屋を後にした。直後に、ネットワークテレビ特派員が間髪入れず現地レポートを撮影、オバマ大統領記者会見ではおなじみの一景となった。
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しかし、この部屋がまた人で溢れかえる日はそう遠くない。トランプ政権の初記者会見は23日月曜日に開かれる予定だ。
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[原文:We attended Obama's last press conference as president — here's what it was like]
(翻訳:近松瑛真)