「ザ・トランプ5」——トランプ一族の将来を担う5人とは?

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2016年6月16日、大統領選挙の共和党候補に決まったあと、一族とともに記念撮影を行った。

REUTERS/Brendan McDermid

ホワイトハウスに新たなファーストファミリーが誕生した。

ドナルド・トランプ大統領には、1人目の妻イヴァナとの間に2人の息子ドナルドJr.とエリック、そして娘のイヴァンカがおり、2人目の妻マーラ・メープルスとの間に娘のティファニー、そして現在の妻であるメラニアとの間に10歳の息子バロンがいる。

スポットライトを浴びて育った中、彼の子どものうち、年長の3人はありがちなセレブキッズ・ゴシップを避け、成功と幸せをつかんでいる。一方で、23歳のティファニーは最近ペンシルバニア大学を卒業し、マンハッタンの「Rich Kids of Instagram(インスタグラムに投稿する裕福な2世たち)」と頻繁に街に繰り出しているようだ。そして幼いバロンはトランプタワーの彼専用フロアでぶらぶらすることに精を出している。

新たなファーストファミリーから、注目の「トランプ5」を紹介しよう。

ドナルドJr.(39)

ドナルドJr

ドナルドJr.はかなりのアウトドア派。鹿狩りに行くことも。

Getty Images/Joe Corrigan

5児の父であるドナルドJr.は、両親が離婚した時、まだ12歳だったが、幼い兄弟とは違い、下世話な離婚騒動のニュースを理解するには十分な歳だった。

幼少期は1990年に亡くなった母方の祖父ミロと非常に仲が良かったという。2人は毎年、夏の数週間をともに過ごし、プラハの外れにある町へ狩りや釣りに出かけた(母親はチェコスロバキア人)。早口が特徴のドナルドJr.はチェコ語が堪能で、息子の1人を祖父にちなんでトリスタン・ミロと名付けた。 

ペンシルベニアにある名門の全寮制高校を卒業した後、他の兄弟と同様、父親と同じ道を歩み、ペンシルバニア大学ウォートン校へ進学、金融学と不動産学の学士を取得した。

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両親が離別した時、ドナルドJr.はまだ12歳だった。

AP Images/Richard Drew

2004年のNew York magazineで組まれた特集では、大学在学中のドナルドJr.は、飲み過ぎや喧嘩など素行が良くなかったと記されているが、後日、彼はForbesに対して、狩猟への愛のおかげで道を踏み外すことはなかったと語った。「友人がいざこざに巻き込まれていた時、わたしは夜明け前に七面鳥狩りに行くために早寝していた」

大学を卒業した翌年の2001年、ドナルドJr.は再び父親のもとで働き始めた(1度目は彼が13歳の時。トランプキャッスルでアルバイトし、最低賃金とチップを稼いだ)。トランプオーガナイゼーションの開発・買収部門の責任者として、ニューヨークのトランププレイスの開発で経験を積んだのち、シカゴ、ラスベガス、スコットランド、インドでの開発プロジェクトの指揮を執った。

トランプJr夫妻

妻のヴァネッサは元モデル。夫妻は3男2女に恵まれた。

Getty Images/Dave Kotinsky

父親の計らいでトランプJrは妻のヴァネッサと出会った。ジュエリーショップの前でたくさんのカメラマンに囲まれ、大きなプレッシャーの中で彼女にプロポーズした。このプロポーズは売名行為であり、10万ドル(約1150万円)の指輪はその見返りとして手に入れたものだと噂された。しかし、幸せいっぱいの夫婦は7年のあいだに5児をもうけ、噂はとっくに忘れられている。

イヴァンカ(35)

イヴァンカ

まだ駆け出しモデルの頃、Vogueの有名編集長アナ・ウィンターの依頼を断ったと言われる。

Reuters/Lucas Jackson

イヴァンカは一族の中でも圧倒的な成功をおさめている。トランプ・ホテル・コレクションを兄弟のドナルドJr、エリックとともに設立した年、イヴァンカはジュエリーブランドも立ち上げた。彼女のブランドはノードストロームやブルーミングデール、ザッポーなどの高級デパートで取り扱われている。

熱心なランナーであり、元ランウェイ・モデルだったイヴァンカは兄弟たちと異なり、大学卒業後、すぐにトランプタワーへ移ったわけではなかった。彼女は不動産開発業者ブルース・ラトナー(Bruce Ratner)氏のもとで1年間仕事をした。なお、2013年のForbesの特集によると彼女は、Vogueの有名編集長 アナ・ウィンターからの仕事のオファーを“丁重に”断ったそうだ。

イヴァンカ

1997年にSeventeenの誌面を飾ったのち、ヴェルサーチやティエリーミュグレーなどのデザイナーのランウェイモデルとして短い間キャリアを積んだ。

Reuters/Brad Rickerby (left); Reuters/Peter Morgan (center); Reuters/David Gray (right)

取引やデザインに精通しているイヴァンカは、2005年に父親の会社に参加。10億ドル(約1150億円)相当の不動産を1.5億ドル(約173億円)で獲得した「Trump National Doral Miami 買収」案件の責任者を務めた。しかし、しばらくして、ワシントンD.C.への引越しのために、トランプ・オーガナイゼーションを辞めた。

イヴァンカは私生活を公にはしていないが、実業家ジャレッド・クシュナー氏と結婚する前には、コメディドラマ「That '70s Show」でデビューしたトファー・グレース(Topher Grace)氏などとデートしていたと言われる。

ジャレッドとイヴァンカ

ジャレッドとイヴァンカは2009年に結婚。

Getty Images/Handout

彼女は理想の相手クシュナーに出会い、アラベラ・ローズ、ジョセフ・フレデリック、セオドア・ジェームス・クシュナーの3児をもうけた。2009年の結婚式前に正統派ユダヤ教に改宗しており、戒律に沿った食事や安息日を取っている。「金曜から土曜にかけてわたしたちは何もせず、ただ家族と一緒に過ごすの。電話もしないわ」とVogueに語っている。

エリック(33)

エリック

「目立たない方がいいんだ」と母校のインタビューで語った。

Getty Images/Slaven Vlasic

エリックは身長6フィート5インチ(約196cm)、メディア嫌いで、長いこと一家の末っ子的存在だった。彼にとって兄ドナルドJr.は指南役、姉イヴァンカはもう1人の母のようだったとNew York magazineに語っている。「イヴァンカはよく面倒をみてくれて、買い物に連れて行っては僕のことをクールにしようとしていた」

兄や姉とは違い、彼はウォートン校ではなくジョージタウン大学へ進学し、卒業後はすぐ父親のもとで働き始めた。彼は兄や姉と同じく開発・買収部門の責任者を務めている。

イヴァンカとエリック

姉のイヴァンカと仲が良い。

Getty Images/Dave Kotinsky

2012年には、ウェスチェスターにある父親の1950万ドル(約224億円)の不動産、セブンスプリングスで5年来の恋人ララ・ユナスカにプロポーズし、姉イヴァンカの高級ジュエリーコレクションの指輪を贈った。ユナスカは元パーソナルトレーナー/テレビプロデューサーだった。

2人は父親のフロリダ州パームビーチのMar-a-Lagoクラブで、400名のゲストを招いて結婚式を挙げた。エリックの義理の兄ジャレッド・クシュナーが仲人を務め、ユナスカに「きみは家族だけじゃなくて、Twitterのフォロワー600万人も手に入れるんだ」と伝えたと報じられた。

エリックと妻ララ

エリックと妻ララの結婚式で指輪を運んだミニチュアビーグルのチャーリー。

Getty Images/Mike Coppola

また、エリックはバージニア州でもっとも大きなワイナリーであるトランプワイナリーを所有している。また、エリック・トランプ財団を通して約2800万ドル(約32億円)を聖ユダヤ小児研究病院に募金している。

ティファニー(23)

ティファニー・トランプ

ティファニー・トランプは最近ペンシルべニア大学を卒業。

Getty Images/Ilya S. Savenok

ティファニーは異母兄弟らとは違って、父親のオフィスで遊んだり、夏休みにセブンスプリングスの土地の整備を手伝っていない。彼女はLAの郊外で母のマーラ・メープルスに育てられ、年間の学費が3万ドル(約345万円)以上もするカラバサス・ビューポイント・スクールに通った。

母メープルスとティファニー

以前、メープルスはティファニーを「シングルマザー」として育てたと語った。

Reuters/Jeff Christensen

父親と同じく、ティファニーはペンシルべニア大学を卒業した。姉のイヴァンカの助けでVogueでのインターンシップを手に入れ、2011年にはシングルデビュー曲「Like a Bird」をリリースした。また、昨夏には高級アイウェアブランド「ワービーパーカー」でインターンシップをこなした。現在、LSAT(法学大学院進学適性試験)に向けて勉強している。

ティファニーと友人のピーター・ブラント・ジュニア

ティファニーとピーター・ブラントJr.

Getty Images/Jamie McCarthy

彼女の友だちには、マンハッタンの「Rich Kids of Instagram」と呼ばれるピーター・ブラントJr.(メディア界の大御所ピータ・ブラントの息子)やガイア・マティス(画家アンリ・マティスの子孫)、テレビ番組「ビバリーヒルズのリッチキッズ」のE・J・ジョンソン(マジック・ジョンソンの息子)などがいる。

彼女は旅行好きで、景色が見たい時は父親の自家用ジェットを使っている。

バロン(10)

トランプ大統領と息子のバロン

「彼は素晴らしい子だ。働き者で、学校にも行き始めている」と昨年E!Newsに語ったトランプ大統領。

Getty Images/Gustavo Caballero

母メラニアが10歳の息子について説明するのを聞く限り、バロンはどの兄弟よりも父親に似ているようだ。「彼はいろいろな物を作っては壊し、また、作るのが大好きだ。たまにわたしは彼のことをリトル・ドナルドと呼んでいる」(ドナルド・トランプ)

幼い跡継ぎはスウェットよりスーツを好むと言われる。トランプタワーには彼専用のフロアがある。メラニアは以前ABC Newsで、彼女のスキンケアブランド(今はもうない)のキャビア入り保湿クリームをバロンの肌に塗りたくっている、と語り、話題となった。

2007年、NYのおもちゃ屋にて

2007年、NYにある老舗のおもちゃ屋を訪れた。

Getty Images/Bryan Bedder

バロンの4歳の誕生日を祝うために、保育園のクラス全員をマンハッタンのイントレピッド海上航空宇宙博物館へ招待。父親の自家用ジェット機を模したケーキを振る舞い、潜水艦と飛行機ツアーを敢行した。

メラニアによれば、バロンは野球とテニスの他に、父親のお気に入りのスポーツであるゴルフも大好き。彼の両親は、彼がなるべく世間の目に晒されないように努めているが、Mar-a-LagoのTrump Invitational Grand Prix には定期的に参加し、より幼い頃には、アッパーイーストでもっとも人気の高い子供向けイベント「バニー・ホップ」に、いつも母親(メラニア)と一緒に参加していた。

[原文:THE TRUMP 5: Meet the offspring of President Donald Trump

(翻訳:近松瑛真)

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