言葉の選び方には気をつけたい。
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あなたは「お金持ち」だろうか? もし、そうではないと思うなら、思考や行動、そして言葉の選び方を見直してみてはいかが?
「『富裕層』と『中流階層』、それぞれの生活を経験する機会があったら、両者の話し方の違いに驚くはず」
1200人以上のお金持ちを研究し、自らも「富裕層」の仲間入りをしたスティーブ・シーボルト(Steve Siebold)はそう断言する。
「一般の人はお金についてネガティブに捉える傾向がある。そして、ほとんどの人が大金を稼ぐことは無理だと考えている」
では、ここでお金持ちなら絶対に使わない言葉をいくつか紹介しよう。
成功するには、情熱が必要だ。
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「仕事が嫌いだ」
好きなことを仕事にしよう。
「好きでないことを努力し続けても成功できない」とナポレオン・ヒルは1939年の代表作『思考は現実化する(「Think and Grow Rich」)』に書いた。
21世紀でも彼の主張の力強さは変わらない。それどころか、さらに力を増している。最近の研究でシーボルトは同様の調査結果を明らかにし、彼の著書『お金持ちになる男、貧乏になる男(「How Rich People Think」)』で詳細に説明している。
「お金持ちは情熱こそが秘訣だと知っている。一般の人は情熱を結果と捉え、成功者は情熱を原因と捉える。つまり、一般人は毎日仕事に行き、努力の結果、熱中できることを見つけられればいいと考える。一方、お金持ちは情熱を持って仕事に取り組む。情熱が努力をかき立てているのだ」
熱中できる仕事を見つけることにエネルギーをつぎ込むべきだ。
「まずはじめに、好きなことを仕事にすること。それがお金持ちになる秘訣だということを信じる必要がある」とシーボルト氏は語る。
買う余裕がない、と決めつけていないだろうか?
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「買う余裕がない」
これもお金持ち的には極めて非生産的な言葉だ。
「無意識に『余裕がない』と言うことで、あなたは思考停止に陥る。問題から逃げ、望むものを手に入れるための(問題)解決を諦めてしまう」と個人資産管理の古典『お金持ち父さん、貧乏父さん(「Rich Dad Poor Dad」)』でロバート・キヨサキは記している。
「買う余裕がない」のではなく、「どうすれば買う余裕ができるか」を自分に問いかけるべきだ。
キヨサキは「何でも買うべき、と言っているわけではない。無理だと諦めるのではなく、常に脳を鍛え、創造的な解決方法を見つけ出し、どうすれば実現できるかを考えることが重要だ」と強調する。
なぜ自分ではないのか?
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「お金持ちはその価値がある(わたしにはない)」
「一般人は、自分たちは必要以上の贅沢を求めたり、願ったりできる人間ではないと考えてしまう。億万長者のような生き方ができるのかと疑問を感じている。一方、お金持ちは、豊かな生活を送る自分はどんな人間かを常に考え、自分はそれに値すると信じている」とシーボルトは語る。
「お金持ちになることは特権ではない。権利だ。あなたが他人のために大きな価値を創造できれば、望むだけの富を得る権利がある」
自分をコントロールできる学習スキルがあれば、成功し、お金持ちになれる。
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「お金持ちになることは決してない」
「自らの力でお金持ちになることはできないと自分自身に言い聞かせることはやめなさい。仕事の中にこそお金を稼ぐチャンスがあることは確かなのだ」
富を得るために積極的に努力し、目標に到達するまで続ける「行動の精神」をお金持ちは持っているとシーボルトは言う。集中と努力、知識、さらにたくさんの努力が必要だが、最も成功した人々は常に挑戦し続けた人々だ。
お金持ちは、自分の家を資産として捉えるのではなく負債と考える。
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「家が最大の資産だ」
多くの人は家を資産と捉えるが、家は住宅ローンの支払い、資産税、修理費など、あなたのポケットからお金を奪っていく。資産とは正反対のものだ。
キヨサキは「お金持ちは、家は資産ではなく、負債と考えている」と説明する。
「家を買うな、とは言わない。わたしが言いたいのは、資産と負債の違いを理解すべきということだ。わたしなら、大きな家が欲しければ、まずキャッシュフローを生む資産を買います」
いずれか、ではなく両方を求めよう。
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「どちらか1つにしよう」
お金持ちは自分がすべてを得ることができると知っている。だから彼らは「二者択一」ではなく、「両方」を手に入れようと考える。
「お金以上に、『両方』の思考が重要なことはない」
大金持ちになったT.ハーブ・エッカー(T.Harv Eker)は著書『ミリオネア・マインド(原題:Secrets od the Millionaire Mind)』で語っている。
「普通の人たちはいくつかの選択肢から1つを選ばなければならないと信じている。しかし、お金持ちは常に両方を獲得する方法がないか考える」
お金持ちになるか、幸せになるか、もしくは、お金持ちになるか、家族と過ごすかを選ぶ必要はない。その考え方は限定的で、エッカーによれば「貧しい思考回路」だ。
「二者択一の問題に直面したとき、自分自身に問うべき質問は『どうすれば両方得られるか』だ。この質問はあなたの人生を変え、あなたを可能性と豊かさの宇宙へと誘う」
お金持ちになりたいなら、今すぐ始めよう。
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「明日やろう」
「あとに引き延ばすことは、失敗の原因の最たるものだ。わたしたちのほとんどは他人の失敗を見て何かを始める。『ちょうど良いタイミング』を見極め、何かを始めようとするからだ。しかし、待ってはいけない。『ちょうど良いタイミング』などはない」。『思考は現実化する』でヒルはそう語っている。
富を築きたいのなら、今持っている道具を使い、今日から始める。個人資産管理の本を手に取り、資産管理に関するポッドキャストを聴き、資金計画を作るのだ。
お金で幸せが買える時がある、ということをお金持ちは知っている。
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「お金は問題ではない」
お金持ちはまったく反対のことを言うだろう。お金持ちは、お金が自由、チャンス、可能性、豊かさなど、ほとんどの問題を解決してくれることを認めている。
一方で、わたしたちの多くはお金を遠ざけ、時に敵として見ている、とシーボルトは語る。
「多くの人は、お金をうまく使えず、お金と敵対関係にある。ほとんどの人が、稼ぐことは難しく、貯めることはさらに難しいため、お金は常に足りないと考えている」
しかし、お金持ちが認めているように、お金で幸せが買える時がある。お金は重要なのだ。
(敬称略)
[原文:8 things you say all the time that could be holding you back from getting rich]
(翻訳: 須藤和俊 )