GoogleのCEOサンダー・ピチャイ氏
Reuters/Beck Diefenbach
AndroidをChrome OSと連携させるGoogleの計画が順調に進んでいる。
Googleは「2017年以後に発売されるすべてのChromebook」が「まもなく」Androidアプリをサポートするようになる、と月曜日に発表した。
新しいChromebookに加えて、人気の3モデル ― Asus Chromebook Flip、Acer Chromebook R11、Google自社のChromebook Pixel(2015) ― も、正式にGoogle Play Storeの利用が可能になる。また過去数カ月、Google Play Storeが利用可能になるとされてきた数多くの旧型Chromebookも同様だ。
この取り組みは、昨年5月に発表されたので、少し遅れた模様。前回の発表では、旧モデルのChromebookは2016年暮れまでにGoogle Playが使えるようになるとされていた。
1月上旬に開かれたCESで発表されたAndroid対応のサムスン「Chromebook Plus」
Business Insider/Jeff Dunn
しかし、ここに来て、ようやく前進し始めたようだ。月曜日の発表の前にGoogleは、サムスンと協力して、ベータ版のGoogle Play Storeをサポートする新しい2モデルの「Chromebook」をCESで公開した。
GoogleのKan Liu氏はこのとき、「より大きなスクリーンで、生産性を重視したAndroidベースのデバイス」が2月のMobile Congress showで公開されるとBusiness Insiderに語った。つまり、同様のノートパソコンがさらに発表されるということだ。
新しいChromebookすべてがGoogle Play Storeをサポートするのか、あるいはベータ版のGoogle Play Storeに限定されるのかは月曜日の発表からはわからない。Googleにコメントを求めたが、返答はなかった。
AndroidアプリをChromebookで使えるよう実装し始めた当初は、技術的な問題とインターフェイスの問題があったが、この機能はChrome OSの欠点を補完し得るものだ。
Chrome OSに対応したGoogle Play Store
Business Insider/Jeff Dunn
Chromebookは、軽快な動作と低コストがメリットである一方で、インターネットにつながっていなければその機能の大半が使えない。しかし、Androidアプリにはオフラインでも使えるものが数多くあり、次期バージョンのAndroid 7.0「Nougatgoogle」では、そうしたアプリが大きなスクリーンでも使いやすいように多くの機能が追加されている。いろいろなゲームもChrome OSでプレイできるようになる。
ツギハギの解決策ではあるが、低価格帯のWindowsノートパソコンの強力な競合になり得る。
現在、教育現場では人気のChromebookだが、一般消費者向けには普及しているとは言えない。Androidアプリとの連携、そしてサムソンの新モデルのようなデバイスを強くアピールすることはGoogleの役割だ。
現状、そこまでの驚きはないが、Googleの新たな挑戦が本格的に始まった。
[原文:Google says every new Chromebook will work with Android apps from here on out (GOOG)]
(翻訳:Satoru Sasozaki)