トランプ一家は、多くのことから様々な恩恵を受けている。
Alex Wong/Getty Images
アイビリーグの教育、一流企業での職務経験、優れた営業スキルなどが出世に役立つのは既知の事実だ。しかし、一見ランダムな要素がプロフェッショナルとしての成功にどれほど関係しているかを知れば、腰を抜かすかもしれない。
生まれた月から笑いのタイミングに至るまで、運命のいたずらは奇妙にもあなたが最終的にどれだけ成功できるかに影響を与える。
我々は成功に関する研究をくまなく調査し、キャリアパスに影響を与える驚くべきの25の要素を突き止めた。この中のいくつかの要素は努力で身につけることができるかもしれないが、その他の要素はコントロールの範囲外だ。
*この記事はアリソン・グリスウォールドによって書かれた記事のアップデート版です。
反抗的でルールを守らない子供は、大人になって高給取りになる場合が多い。
Getty Images
最新の研究によると、子どもの頃の反抗的な態度と高収入には関連があるらしい。
1968年、ルクセンブルクに住む約3000人の6年生が知能テストを受け、学校に対する気持ちを問う質問に答えた。また、教師も学生の素行に関してのアンケートに回答した。研究者は生徒の家族の状況や、家庭環境もその時に評価している。
2008年、研究者は再調査をし、幼年期のどのような特徴がキャリアの成功と収入に関係するかを調べた。研究者は、今や52歳になる当時の生徒745人と連絡を取ることにができた。予想どおり、(教師と生徒自身が)勉強熱心と評価した生徒たちは、その後、いい仕事に就いていた。
しかし、研究者は将来の高収入を予兆する1つの特徴を発見し、驚愕した。それは、「IQ」「両親の社会経済的地位」「受けた教育の量」という要素を凌駕した、「規則を守らない」「親に反抗的である」という特徴だったのだ。
子供への大きな期待と子供の(将来の)成功には関係がある。
父は「大胆な目標」の立て方を教えてくれたとイヴァンカ・トランプ氏はBusiness Insiderに語った。
Gary Cameron/Reuters
カリフォルニア大学ロサンゼルス校のニール・ハーフォン教授と同僚たちは、2001年生まれの6600人の子供を調べた全国調査のデータから、親の期待が子供の成功に大きな影響を与えることを発見した。
「将来子供を大学に行かせることを視野に入れた親は、所得や資産に関かかわらず、その目標に向けて子供をしつけていたようにだ」。ハーフォン教授は文書の中でそう語る。
その発見は共通テストから明らかになった。テストの結果が最低ランクだった生徒のうち、親から大学に行くことを期待されていたのは57%がに過ぎなかったが、最高ランクの結果を出した生徒の場合は96%にも上った。
親が子供に対して持つ大きな期待は、心理学の発見とも一致する。そのピグマリオン効果と呼ばれるものは「人からの期待は自己実現予言的に働く」という主張のこと。Business Insiderに語った教師たちも同様に、それは子供の成功にとってもっとも重要なものだと述べた。
結婚によって男性は給料が上がり、女性は下がる傾向。
バラク・オバマ氏とミシェル氏は結婚して20年以上にもなる。
Reuters
最近の調査で、男性は「マリッジ・プレミアム」を経験することがわかった。結婚すると一般的に男性の給料は上がることを指す。その一方で、結婚後女性の給料は下がる傾向にあるという。より具体的に言えば、28歳から30歳の既婚男性は未婚男性に比べ、個人年収にして約1万5900ドル多く所得があり、さらに44歳から46歳の既婚男性は約1万8800ドルも多い。
女性の場合は統計学的に差が大きいものではないが、28歳から30歳の既婚女性は未婚女性に比べ、1349ドル年収が少なく、44歳から46歳の既婚女性は1465ドル少ないという結果だった。
誕生月は成功を決める重要な要因かも。
Drew Angerer/Getty Images
「相対年齢効果」「誕生月バイアス」「誕生日効果」という様々な名前を持つ現象には、多くの研究がなされている。基本的な理論として、スポーツや学年を分ける期限日の前に生まれた子供たちは、他の子供たちと比べておよそ1歳も若いので、不利な立場にあることをいう。この違いは子供の肉体的・感情的・知的な成熟に大きな差を生む可能性がある。その一方で、期限日の数日後に生まれれば、他の同級生よりも成長しているということになる。
マルコム・グラッドウェル(Malcolm Gladwell)氏はこの概念を『天才! 成功する人々の法則』(原題『Outliers』)の中で紹介し、世に広めた。話の中では、なぜカナダのプロホッケー選手は1月、2月、3月生まれが多いのかを調べている。理由は、カナダのホッケープログラムのチームを分ける期限日は、1月1日だからである。
同様の研究では、6月と7月生まれのCEOはその他の月に比べ、遥かに少ないことが示唆されている。なぜならば、6月と7月生まれの子供は学校で最年少である場合がほとんどで(アメリカのほとんどの州で学年が変わる月は9月)、早期の知的不利益を被っている可能性があるからだ。
生まれ順も性格と発育に影響する可能性が。
メディア界の大物 オプラ・ウィンフリー氏は長女。
REUTERS/Mario Anzuoni
研究によると、長男・長女は非常に野心的かつ競争心旺盛で、学問に優れる傾向にあることが示唆されている。2013年の調査によると、親は長男・長女の子育てにはベストを尽くすが、そのあとに生まれた子供たちに対しては緩くなるという。デリック・トンプソン(Derek Thompson)氏が The Atlanticで指摘するように、出生順と振る舞いを調べた国際的な調査では、世界的に長男・長女はより高いIQを持ち、学校で良い成績を挙げる傾向があることが明らかになった。
「1979年の National Longitudinal Survey of Youth (青年全国縦断調査)にある子供に対する親の評価を元に、母親は最初の子供を成功者とみなす可能性が高いことが調査で分かりました。その後の子供は長男・長女に比べてかなり平均的であると考えています」
対照的に、最年少の兄弟姉妹は家族の中でもっとも創造的で愉快なことが多く、クリエイティブな役割や中間管理職などに向いている傾向がある。
最後に、一人っ子はより自己中心的で上昇志向が強い傾向にあり、また両親と1対1の時間を多く過ごすため、異常に成熟していると研究は示唆している。一人っ子は長男・長女と同じように、経営幹部クラスや、年収1000万越えになる可能性が高いが、兄弟姉妹がいる人よりも仕事に満足しない傾向があるという。
名前が一般的で発音が簡単であれば、気に入られやすい。
マーク・キューバン氏の名前はかなり発音しやすい。
Michael Buckner/Getty Images
ニューヨーク大学の研究では、簡単に発音できる名前を持つ人の方が、仕事でより高いポジションを得ていることがわかった。心理学者の一人である アダム・アルター(Adam Alter)氏は、「わたしたちはより簡単に処理できる情報、より簡単に理解できることをより好みます」とWiredに説明する。さらなる調査で、アルター氏はよりシンプルな名前とティッカーシンボルを持つ企業は、株式市場でより良いパフォーマンスを見せることも発見した。
加えて、Marquette Universityの研究では、もっとも珍しくないと見なされた名前の方がより好まれることを示唆する証拠が発見された。一般的な名前を持つ人は雇用される可能性がより高く、逆に珍しい名前の人は雇われる可能性がもっとも低かった。世のジェームズ、メアリー、ジョン、パトリシアたちは運がいいということだ。
背が高い人はお金をより稼ぐ傾向があり、より有能に見られる。
Apple 元CEOのスティーブ・ジョブズは180cmを超えていた。
Justin Sullivan/Getty Images
ミニサイズ、平均サイズの人たちはツイてないのかもしれない。例えば、ある2004年の研究では、一般的に身長が高ければ高いほど、収入も多いことがわかった。その研究によれば、6フィート(約183センチ)ある人は、5フィート5インチ(約168センチ)の人に比べ、30年のキャリアの中でおよそ16万6000ドルも多く稼ぐことが予測されるという。
公立? それとも私立? 学費が高いから良いというワケではないことが明らかに。
億万長者の投資家 ウォーレン・バフェットは公立に通った。
REUTERS
研究によると、実は公立学校はさらにお金のかかる私立学校より優れているという。イリノイ大学教授のクリストファー・ルビエンスキー(Christopher Lubienski )氏とサラ・ルビエンスキー(Sarah Lubienski)氏は、彼らの著書『The Public School Advantage: Why Public Schools Outperform Private Schools』の中でその驚きの発見を紹介している。彼らの調査によると、私立学校の生徒は裕福な家庭で育ち、有利な点が多いため、一般的に成績がいい。しかし、公立学校は数学の教育と教師が最新の教育法について訓練を受けるという点において優れているという。
高校の数学の成績で将来の収入がわかるかも。
Francois Durand/Getty Images
もし数学のクラスをサボろうと思っているなら、やめておいた方がいい。理由は、数学の成績は、大人になってからの収入と関係しているからだ。高校を卒業したか否かに関わらず、代数学や幾何学のような高等数学のコースを修了した生徒は、そのレベルに至らなかった生徒に比べ、成人後の時給にして平均1.3ドルから1.66ドル多く稼ぐということがわかっている。週40時間労働だとすれば、66ドルの違いになる。
スポーツをする子供は成績もいい。
バンク・オブ・アメリカのCEO ブライアン・モイニハン氏は高校時代、アスリートだった。
Chris Keane/Reuters
定期的なエクササイズとスポーツへの関わりは両方ともより良い学業成績に関連する。ロサンゼルス統一学区によって行われた研究によれば、アスリートの生徒はそうでない他の生徒に比べ、平均して21日も多く学校に登校し、GPA(成績評価値)は0.55から0.74ポイント高かったという。
他の研究によると、定期的にエクササイズする大学生はより良い成績を取り、同じように、勉強熱心な生徒は定期的に運動する傾向にあるという。
兵役はリーダーシップの能力も形作る。
GMの元CEO ダニエル・エイカーソン氏は5年間海軍に勤めた。
Richard Carson/Reuters
全米経済研究所(National Research of Economic Research)の調査報告書によると、軍事的なバックグラウンドを持つ人々は最高のリーダーになる可能性があるという。また、軍隊での経験は経営スタイルにも影響を与える。報告書の著者らは、軍隊で勤めたことのあるCEOは(1)経済的に保守的で、(2)企業の不正行為に関わる可能性が低く、(3)厳しい状況下でも企業の舵取りをする能力が高い傾向にあることを発見した。これらの発見は、2つの要素が関連することを示唆するが、必ずしもどちらかがもう一方の原因になったとは言えない。
健康的な睡眠習慣はいい成績に関係する。
Huffington Postの共同創立者であり、Thrive Globalの創立者であるアリアナ・ハフィントン氏は睡眠を推奨している。
Andrew Burton / Getty Images
どうやら徹夜でテスト勉強は避けた方がいいようだ。睡眠不足による弊害は、勉強から得られる知識よりもおそらく大きい。調査によると、睡眠時間が短い高校生ほど成績が悪い傾向にあるという。ある研究によれば、C、D、そしてF評価を受けた生徒たちは、AやB評価を受けた生徒たちに比べ、平均して25分睡眠時間が短かった。もう一度言うと、この2つには関連性があるが、因果関係を示すものではない。何か考慮されていない外部要因が生徒の睡眠を短くし、学校の成績を悪くしている可能性もある。
上司は早く出社する社員に好意的な意見を持つ。
AppelのCEO ティム・クック氏は午前4時半にメールを送ることも多かった。
Justin Sullivan / Getty Images
早く出社する社員は、より誠実な印象を与えると調査は示唆する。また平均的に、彼らは遅く出社する社員よりも高い人事評価を受けるという。早く出社する社員が、もし早く退社したとしても、与える印象は変わらない。ある実験では、149組の上司と社員が集められ、社員がいつも仕事に到着する時間を調べた。上司は各々の社員の勤務態度と仕事ぶりを評価し、その際に、従業員の総労働時間も考慮するよう指示された。案の定、いつも早く出社する社員は、遅く出社する社員に比べ、より真面目に見られ、高い勤務評価を得ていた。もう1つの研究では、(両方とも同じ労働時間にも関わらず)午前11時に出社して午後7時に退社する社員よりも、午前7時に出社して午後3時に退社する社員の方が真面目だと見られることが明らかになった。ということは、早い出社は上司の好意的な評価に繋がると言うことだ —— そして、逆の場合は通用しない。
魅力的な人はキャリアの成功もつかむ。
テスラのCEO イーロン・マスク氏はBusiness Insiderの“セクシーなCEO”のリストで2位にランクイン。
Reuters/Stephen Lam
他に何と言っていいかわからないが、見た目がいい人はより成功する傾向がある。とてもシンプルな理由だ。一般に、外見がいい人は雇われるのも昇進するのも早く、外見で劣る人たちに比べて給料が高いという。これらの発見は「ハロー効果」という現象に部分的に起因するものだと考えられる。「ハロー効果」とは、魅力的な人はすべての面において素晴らしい人に見える傾向のことだ。
ある研究によれば、CEOの魅力的な外見は企業の収益にも役立つという。外見のいいCEOを雇えば、就任初日、またテレビに映る時はいつでも株価が上昇する可能性があると調査は示している。魅力的なCEOはM&Aの際もいい交渉をする傾向にあるという。
ユーモアセンスがあるとコネクションが作りやすい。
リチャード・ブランソン氏がつまらなそうにしている写真を見つけるのは難しい。
Getty Images
タイミングの良いジョークは人脈作りの一番の近道で、生産性も向上する可能性がある。笑うことで、効率性、創造性、意欲などに関わる神経伝達物質のドーパミンが生成されるからだ。
ある研究によれば、幸せな従業員は普通の従業員に比べ、生産性が31%高く、また売り上げも37%多いという。また、ユーモアに富むリーダーは従業員を味方につけやすく、共感的で気さくだと思われるようだ。
ニックネームを使えば給料が大幅に上がる?
ヒューレット・パッカード・エンタープライズのCEO メグ・ホイットマン氏は「マーガレット」という名前を使わなかった。
Tom Pennington/Getty Images
信じられないかもしれないが、短い名前で呼ばれる人はそうでない人に比べ、お金を多く稼ぐ傾向があるという。転職サイト「The Ladders」にある600万近くの名前を分析した結果によると、ファーストネームの文字が1つ増えるごとに、年間収入にして3600ドルの減少に繋がることがわかった。「Sam」(サム)でいくか「Samantha」(サマンサ)でいくか悩んでいるのであれば、どちらが良いかはもう明らかだ。
LinkedInは同様の調査を行ったことがあり、世界中ででもっとも一般的なCEOの名前 —— ピーター、ジャック、そしてフレッドなど ——— は短い名前か、実際の名前を短くしたものだったことを明らかにした。プロフェッショナルな響きのニックネームである限り、それはフレンドリーさやオープンな印象を与えるのに役立ち、収入も上がるだろう。
フォーマルな服装は自信があることを表す。
普段は灰色のパーカーを着て仕事をするマーク・ザッカーバーグ氏でさえ、会社の窮地にはスーツを着用する。
Alex Wong/Getty Images
外見に焦点を当てるのは少々浅はかと思うかもしれないが、研究によれば、服装は人に与える印象に大きな影響を与えるという。
例えば、2014年のある調査では、男性ボランティアたちに工場売却の偽の交渉に参加してもらった。
「買い手」を任されたボランティアのうち、3分の1は事前にスーツに着替え、3分の1はスウェットパンツとサンダル、残りはそのまま普通の服装をした(ボランティアは服についた器具の試験をしていると伝えられた)。
結果は、スーツを着用したボランティアは平均210万ドルの利益を上げたのに対し、スウェットパンツを着用したボランティアは68万ドル、普通の服装をしたボランティアは158万ドルだった。
研究の共同立案者であるマイケル・クラウス(Michael Kraus)氏は、The Wall Street Journal に以下のように語った。
「競争の激しい状況下で、よりフォーマルな服装をすることは、あなたは成功していて、また自分のやっていることに本気で自信を持っているというシグナルを送ります」
ナルシストは収入も高い。
あるオラクルの幹部は以前、CEOのラリー・エリソン氏をこう説明した。「神とラリーの違いは、神は自分のことをラリーだと信じないことだよ」
Oracle
科学者は、いわゆる「暗黒」の人格的特質が仕事での成功に役立つことを明らかにしている。
具体的に言えば、ある研究によるとナルシズムの測定で高いスコアを出した人たちは、収入が高い傾向にあったという(高いスコアを出すことは、必ずしも臨床的に問題があるわけではない)。ちなみに、ナルシズムとは「壮大だが、脆い自意識」を持っていることと定義される。ナルシストはいい第一印象を与える場合が多く、特に仕事の面接などでそれが顕著なため、普通の人よりも立派な職を得る可能性があると研究者は語る。また、ナルシストは自ら交渉を開始し、成功させる可能性も高いという。
逆にいつもいい人であり続けることは、キャリアの展望を台なしにするかもしれない。Truity Psychometrics のデータによると、「Thinkers」と呼ばれる分析的で論理的な人たちは、「Feelers」と呼ばれる人の気持ちを察することに優れた人たちよりも、大きなチームを管理する傾向にあるという。また、 Feelers は「同意しやすさ」においても数値が高い。「同意しやすさ」とは、自分のニーズよりも集団のニーズを優先する傾向のことだ。
信頼できそう、もしくは支配的に見える、またはその両方であれば高収入の可能性がある。
世界で一番ギャラの高い俳優 ドウェイン・ジョンソン氏は、支配的で信頼感を与える特徴である太い顎と愛嬌のある笑顔を持つ。
Aaron Davidson/Getty Images
2015年の調査によれば、信頼できそう、もしくは支配的に見える人は、収入が高い可能性があるという。
支配力は四角顔や、太い顎、力強い眉、細い目と唇などの「男性的」な特徴と関連しているが、信頼性は丸い顔や、大きな目、小さい眉、太い唇などの「女性的」な特徴と結びついている。
調査では、1500人の参加者が男性と女性の写真100枚を見た。参加者は、もし写真に写っている人に小売店のマネージャー、もしくは小売店運営の責任者のポジション(後者の方が上のポジション)いずれかを任せるのならば、給料をいくら支払うかと問われた。
それより前に行われた実験では、もう1つのグループが写真に写っている人の魅力・支配力・信頼性を評価した。研究者がすべてのレポートを分析した結果、責任者のポジションには信頼性と支配力がより重要だったことが明らかになった。信頼できそうな外見の候補者は、(普通よりも)419ドルも多く給料が支払われ、支配的な外見をした候補者は355ドル多く支払われた。
一方で、人の魅力は、マネージャーのポジションを決める上で重要だった。
低い声の人は幹部的ポジションに選ばれやすい。
Oli Scarff Getty Images
近年多くの研究が、より低い声を持つ立候補者の方が選挙に勝つ傾向にあることを示唆している。
他の研究では、低い声を持つ男性のCEOはより大きな企業を経営し、結果的に収入も多いことが明らかになった。CEOの声の高さが1%下がるごとに、企業規模の3000万ドル分の増加に繋がるという(研究の立案者は、低い声がCEOに適した人材だと思わせる原因になったかは立証できないが、その可能性は高いとの見解を示している)。
太り過ぎだと採用されにくい?
第27代米国大統領のウィリアム・ハワードはもっとも体重の重い大統領だった。
Archive Photos/Getty Images
非常に不愉快かもしれないが、仕事において体重に対する不公平な偏見は実在する。
ペンシルバニア大学ウォートン校の科学者によって行われた実験では、男性と女性が肥満ではない人の写真を含んだ履歴書と、同じ人物を肥満体型にデジタル加工した写真の履歴書を評価した。
結果は、肥満体型の求職者は肥満でない求職者よりも著しく低い評価を受けた。興味深いことに、太り過ぎの参加者でさえ、肥満の求職者に対し偏見を示した。
他の研究では、肥満の人は他の人に比べ収入が少ない傾向にあることが示唆されている。体重に対する偏見で、一番影響を受けるのは白人女性のようだ —— このデモグラフィックでは、64パウンド(約29キロ)の違いは給与の9%減少につながる。
ストレスを抱える男性は出世しにくい。
ブリッジウォーターの創立者・会長・共同CIOであるレイ・ダリオ氏は、超越瞑想を行い、冷静さを保つ。
Bridgewater Associates
2015年のある研究によると、男性のホルモンレベルが出世を左右する可能性があるという。具体的には、78名のエグゼクティブの中で、テストステロンとコルチゾールのホルモンレベルが高かった人は、高いレベルのテストステロンと低いレベルのコルチゾールを持つ男性より部下が少なかったという。
テストステロンは競争的で積極的な振る舞いと関連しているのに対し、コルチゾールはストレスと関連づけられる。高いレベルのコルチゾールはテストステロンの影響を抑制するようだ。というのは、ストレスはリーダーシップのポテンシャルを害している可能性があるということである。
「ストレスの軽減はリーダーシップに影響を与えます」研究立案の第一人者であるゲイリー・シャーマン(Gary Sherman)博士は Forbes にそう語る。「ストレスの軽減は、リーダーシップのポテンシャルを解き放つ可能性があります。そうは見えない従業員のポテンシャルも引き出せるかもしれません」
両向的な人よりも外交的な人の方が収入が多いという傾向。
ビル・クリントン氏は外交的だと言われる
Daniel Berehulak/Getty Images
Truity Psychometrics のデータによると、外交的な性格を持つ人は内向的な人より給料が高い傾向にあることが明らかになった。明確には2つの性格のタイプがあり、1つは ESTJ(Extroverted = 外交型 Sensing = 現実型 Thinking = 思考型 Judging = 規範型)で、もう1つは ENTJ (Extroverted = 外交型 Intuitive = 直感型 Thinking = 思考型 Judging = 規範型)だ。これらのタイプの人たちは、順に7万7000ドルと7万6000ドルの平均年収がある。
一方で、他の研究は両向的な人 —— 内向的な特徴と外交的な特徴両方を持つ人 —— は仕事でもっとも成功すると示している。
例えば、ペンシルバニア大学ウォートン校のアダム・グラント(Adam Grant)教授によって行われた2013年の研究では、コールセンターのセールスマンの中で一番売り上げが良かったのは両向的な人たちだったことが発見された。性格診断テストで内向的と外交的のちょうど中間のスコアを取った人たちは、グループ全体の平均138ドルに比べ、平均208ドルを売り上げた。
内向的な人が成功できないと言うわけではもちろんないが、もし自分が内向的ならば、快適に仕事ができるように自分の意見を主張しないといけないかもしれない。
悲観的な人は楽観的な人より収入が低い傾向。
トニー・ロビンズのポジティブさには人が集まる。
Courtesy of Tony Robbins.
研究者はアメリカとドイツに住む何千人もの参加者を調査し、悲観的な人たちは楽観的な人たちよりも収入が少ないことを明らかにした。
例えば、ドイツ人の参加者の中でもっとも悲観的でない人たちは、2003年から2012年の間に、月収にして約230ユーロ(約2万8000円)の給料の増加を見せた。一方でもっとも悲観的な人たちは、大きな収入アップは全く見られなかった。
重要なことだが、悲観的な態度と給料の関係性は、犯罪のような反社会的行動があまり見られない地域に限られている。言い換えれば、悲観的な人たちは自らの信条が正当化されていない状況でのみ、経済的に不利な立場にあるということである。
賢い子どもは大人になってからリーダーになる可能性が高いかも。
ビル・ゲイツは子どもの頃、ワールドブック百科事典を読んでいた。
CBS/YouTube
高い認知能力を持つ子供は、成人期にリーダーになる素質がある可能性がとても高いと科学は示唆する。ある研究では、数十年に渡り1万7000人近くの人から集めた2つのデータが調査された。10歳、もしくは11歳の時点で、参加者は言語能力、論理的思考、認知能力全般を調べるテストを受けた。彼らは30代から40代の間、従業員を監督する機会があったか、もしあったのならば何名ほど管理したのかなどのリーダーシップに関する質問を受けた。
第1のデータでは、認知能力テストで高いスコアを出した人たちのうち10人に4人近くの人はリーダーになったのに対し、スコアが低かった人は4分の1しか管理職には就かなかったことがわかった。同様に、第2のデータでは子供の時高い認知能力を見せた人たちは、認知能力が低かった人たちに比べて2倍近くもリーダーのポジションにつく可能性が高かったことが判明した。
[原文:25 surprising things that can make you successful]
(翻訳:Wizr)