スティーブ・ジョブズが会議に参加していたら? 守らねばならない3つのルール

ジョブズ

スティーブ・ジョブズ(2010年)

REUTERS/Robert Galbraith

アメリカの企業は「無駄な会議」によって1年間で約370億ドル(約4兆円)の損失が出ているという。しかし、スティーブ・ジョブズはAppleをそんな企業にはしなかった。

ジョブズが会議を生産的にした3つの方法を紹介しよう。

1.会議を小さく

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ジョブズは会議を小さくした。

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ケン・シーガル(Ken Segall)氏は、著書『Think Simple ― アップルを生みだす熱狂的哲学(原題:Insanely Simple)』で、ジョブズと長い期間仕事した経験を明かしている。

ある日、ジョブズは広告代理店と週次ミーティングを行っていた際に、新入りが加わっていることに気づいた。その時のことをシーガル氏はこう語る。

「その場が凍りついたよ。彼の目が部屋の中の“異様なもの”を捉えたんだ。そして1人の女性を指してジョブズは聞いたんだ。『きみは誰?』と」

彼女は、自分がこのプロジェクトのメンバーであることを丁寧に説明した。しかし、ジョブズは彼女の話を聞いたあと、優しく言った。

「この会議ではきみは必要ないと思う。ありがとう、ローリー」

彼は、自分自身にも容赦をしなかった。オバマ大統領(当時)から、IT業界の大物たちが集まる集会に招待されたが「招待者が多すぎる」と言って、断った。

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2. 各議題の責任者を明確にする

2011年の「feature investigating Apple's cultureの中で、フォーチュン誌のレポーターであるアダム・ラシンスキー(Adam Lashinsky)氏は、ジョブズがAppleを世界でもっとも価値のある企業の1つに築き上げたプロセスをいくつか紹介している。

ジョブズの考え方のポイントは「accountability mindset」、つまりプロセスが明確にされ、誰が何に責任を持っているかを、誰もが理解できるようにすることだ。

ラシンスキー氏は以下のように記載した。

「Apple社内では『DRI(Directly Responsible Individual)』と呼ばれていた。DRIの名前は会議資料に記載されていたので、誰が何の責任者か全員が常に把握していた。またAppleの元社員は『重要な会議ではいつもアクションリストがあり、リストの横にはDRIの名前が記載されていた』と語った。

誰かが何かについて質問がある時に「そのプロジェクトのDRIは誰?」というのが、Appleでのお決まりのフレーズだった。

この方法は有効だ。AppleのiPodチームからFlipboardの製品チームのリーダーとなったグローリア・リン(Gloria Lin )氏はこのDRIルールをFlioboardに持ち込んだ。このやり方はベンチャー企業では特に役に立った。

「やることが多いベンチャー企業では、重要なことが置き去りになってしまうことがある。人々が無責任だからではなく、本当に忙しいからだ。もし、何かを自分の赤ちゃんのように思えたら、そのことが気になって仕方がないはず」とグローリア氏は述べた。

3. プレゼンでごまかさない

Face to Face

ジョブズは、堅苦しい会議よりも「自由奔放なFace to Faceの会議」を好んだ。

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『スティーブ・ジョブズ(原題:Steve Jobs)』の著者ウォルター・アイザックソン(Walter Isaacson)氏は「ジョブズは、かしこまったプレゼンテーションを嫌った。自由奔放な、Face-to-Faceの会議が好きだった」と語る。

毎週水曜日の午後、ジョブズはマーケティング・チームとアジェンダのない会議を行った。

プレゼンツールの使用は禁止。彼は参加者がテクノロジーに頼ることなく、批判的に考え、熱く議論することを望んだ。

「わたしは人々が考えることの代わりに、プレゼンテーション・ツールを使うことが嫌いだ」と、ジョブズはアイザックソン氏に語った。

「プレゼン資料を作ることで問題に取り組んでいる気になってしまう人が多すぎる。みんなで同じテーブルを囲み、徹底的に議論してほしい。問題意識を持った人にパワー・ポイントは必要ない」

*協力:スティーブン・ベンナ

[原文:3 ways Steve Jobs made meetings insanely productive — and often terrifying

(翻訳:野村見帆 )

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