なぜ、オバマ元大統領は任期最終日にパレスチナへ密かに2億2100万ドルを拠出したのか

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バラク・オバマ大統領

Scott Olson/Getty Images

1月23日月曜日(現地時間)、AP通信はバラク・オバマ前大統領がキャリア最後の仕事の1つとして、パレスチナ自治政府に2億2100万ドルを拠出したと報じた。

この2億2100万ドルは、アメリカがヨルダン川西岸地区とガザ地区に援助している政府交付金に由来し、2015年には合計で3億5500万ドルとなった。この見積りはオバマ氏の任期最終日、エド・ロイス議員とケイト・グレンジャー議員を含むアメリカ国会議員の両党代表から発表された。

「簡単に言えば、議会はパレスチナ自治政府の国家至上主義や汚職、暴力の扇動、服役中のテロリストに給金を配布するなどといった様々な問題を見てきており、それが今日まで交付金の拠出を延期してきた理由だ」とFoundation for Defense of Democraciesのシャンツァー教授が語った。

シャンツァー教授はオバマ元大統領の行動を「奇妙なメッセージ」だと特徴付ける。

「わたしはオバマ元大統領のパレスチナに関する11時間におよぶ動きを追っていたが、こういった素振りは一度もなかった。ほとんどのアナリストやオブザーバーは彼がパレスチナに拠出を行うとは思っていなかった」

AP通信によると、オバマ政権はこれまでに何度かパレスチナに交付金の拠出を行おうとしていたという。AP通信はまた、米国国際開発庁から議会に人道援助と政治、安全保障の改革と「法の支配」を支援する目的の交付金が送られたという知らせを報じた。

シャンツァー教授によれば、資金不足に苦しんでいたパレスチナ自治政府はこの交付金を「未払いの給与と借金返済」にあてた。

パレスチナ自治政府は今回のオバマ元大統領の心変わりに値するだけの努力はしておらず、汚職や暴力の扇動は以前「進行中」だという。

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パレスチナ自治政府のアッバース議長は2016年11月10日、ヨルダン川西岸のラマッラーで演説した。

Reuters/Mohamad Torokman

同教授はパレスチナ自治政府のリーダー、マフムード・アッバース氏を汚職例の筆頭にあげる。アッバース氏は2005年の選挙で任期4年の大統領として選ばれたにもかかわらず、今年で任期12年目に入った。

オバマ氏は「独裁者に資金援助をしている」と教授は述べる。

オバマ氏が任期最後に議会の思惑を無視して一方的に起こしたこの行動は、イスラエルに自立を促す彼の意向がより一層強まった結果とみられる。昨年12月、国連安全保障理事会は、イスラエルが占領したパレスチナ自治区での入植活動をやめるよう求める決議案を可決した。これをアメリカは棄権し、可決を容認した。

一方、トランプ大統領は自身はアメリカ史上最も親イスラエルの大統領になると公言しており、イスラエルのアメリカ大使館をエルサレムに移すという考えを繰り返し述べている。これに対しアッバース氏は強く反対している。

[原文:Why Obama quietly sent Palestine $221 million during his last hours in office

(翻訳:小池祐里佳)

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