「大統領は嘘をついたのか?」 民主党議員がオバマケアの代替案について閣僚候補に迫った

トム・プライス氏

保健福祉省長官候補トム・プライス氏

Win McNamee

民主党のシェロッド・ブラウン(Sherrod Brown)議員は、1月24日火曜日(現地時間)、上院の公聴会で保健福祉省長官候補トム・プライス(Tom Price)氏に対し、オバマケアの代替案の準備を進めていると記者会見で語ったのは、噓ではないかと迫った。

「トランプ大統領はあなたとともに医療保険制度の代替案の準備を進めていると言っていましたが、それは完成間近で、あなたが長官に確定した際には代替案の発表があると思っていいのですね」とブラウン議員は質問した。

プライス氏が「はい、大統領がそう言っていましたね」と答えると周囲からは笑い声が漏れた。のらりくらりと質問をかわし、具体案に決して触れようとしないプライス氏。笑わなかったのはブラウン議員だけだ。彼はすぐさま切り返した。

「大統領を嘘つき呼ばわりしたくないのですが、大統領はあなたと代替案を作成してはいないですよね?」

「わたしと大統領は健康保険について話し合いました」とプライス氏。

「そんなことは聞いていない」とブラウン議員。

結局、大統領とプライス氏がオバマケアの代替案の準備を進めているのかどうか、詳細はわからずじまい。

1月16日のCNNの報道によれば、プライス氏は自身が2015年に国会に提案した医療保険法案との対立を避けるため、オバマケアの代替案のための議論に加わろうとしなかったと関係者が述べている。

ブラウン議員は、新政権と共和党による代替案は、病歴や予防治療を理由に保険会社が補償の支払いを拒否できないなど、市民の権利を守る施策を含んでいるのかとプライス氏に尋ねた。

「我々の仕事は、すべてのアメリカ市民ができるだけ高い医療サービスと保険サービスを受けられるよう努力することだ」とプライス氏。

ブラウン議員はそれに対して、「大統領があなたと協力して代替案の作成を進めているのかどうか、あなたに、ではなくアメリカ国民に嘘をついたのかどうか、いまだにわたしにはわからない。でも、わたしには嘘をついたように思える」と述べた。

[原題:'Did he lie?': Democratic senator grills Trump health pick about whether he is developing Obamacare replacement]

(翻訳:日山加奈子)

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