「トランプ大統領のスマホはハッキング、盗聴される可能性がある」 専門家が指摘

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ドナルド・トランプ大統領

Drew Angerer/GettyImages

トランプ大統領は、いまだセキュリティ対策が施されていないアンドロイド・スマートフォンを使ってツイートしているとThe New York Timesが報じた。

セキュリティ対策の専門家は、大統領が使っているスマートフォン(サムソンのGalaxy S3と思われる)が、ハッキングされた場合の最悪のケースを想定した。

「セキュリティ上のリスクはあるが、決定的なものではない」と26日(現地時間)、ブルース・シュナイアー(Bruce Schneier)氏は自身のサイトに書いた

シュナイアー氏は暗号技術の専門家として広く尊敬を集めている人物。ハーバード法科大学院の特別研究員で、情報セキュリティに関連した著書もある。

最大のリスクは、スマートフォンがハッキングされて中の情報が盗まれることではなく、ハッカーが端末を操作し、大統領をスパイする道具に変えてしまうことだと彼は言う。

「アンドロイドのスマホはマイクがついているので、誰にも気付かれずに盗聴器に変えることができる。それがもっとも危険だ」

また、シュナイアー氏は「偽の電子メールで株式市場を簡単に操作することもできる。トランプ大統領が一般向けの端末を使っている限り、一匹狼のハッカーから、潤沢な資金を持つ世界中の情報機関まで、全員から攻撃されるリスクにさらされている」と述べた。

敵対国よってスマートフォンが操作され、マイクがコントロールされるなど、SFに出てきそうな話だが、エドワード・スノーデン氏のように内部告発に携わる人々は真剣に受け止めている。スノーデン氏はスマホの乗っ取りは可能だと述べている。

彼は盗聴防止のため、訪問者にはスマートフォンを冷蔵庫に入れるよう頼むという。トランプ大統領が古いアンドロイド端末を冷蔵庫に入れるとは思えないが、シュナイアー氏の警告を受けて、スタッフは考慮すべきだろう。

[原文:Top security expert: Trump's unsecured Android phone could be used to spy on the president

(翻訳:日山加奈子)

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