米国入国審査に関する大統領令に署名したトランプ大統領
Reuters/Carlos Barria
トランプ大統領は、就任後初めて地上放送されたインタビューの中で、イスラム主要国7カ国からの移民を制限する大統領令に対する怒りの声や反感を、ものともしない理由を説明した。
ABCのデイビッド・ミュアー(David Muir)氏は大統領令について「世界中のイスラム系の人々からさらなる怒りを買うのではないのか」とトランプ大統領に尋ねた。
「怒り? この世は怒りにあふれている。これ以上の怒りはいらない」とトランプ大統領は答えた。
各国との関係悪化につながらないかというミュアー氏の問いに対して、トランプ大統領はこう述べた。
「デイビッド、君は洗練された男だが、世界は今混沌の中にある。世界中が怒りの頂点に達している。移民禁止がもう少しくらいの怒りを誘発する? 世界は怒りにあふれた場所なのだ」
しかし大統領令が執行されたと同時に、すでに米国への亡命が認められていた2人のイラク人難民が拘留される問題が土曜日に起き、全米のみならず世界中に抗議の嵐を引き起こした。
2人のイラク人難民の弁護士らは大統領令に対して法的異議申し立てを提出、土曜夜には旅行者のさらなる強制送還を防ぐため、ブルックリンの連邦判事が臨時判決を打ち出した。
一時的な臨時在留を許可した判決によって、米国に到着し有効なビザを所有していれば在留が可能になった。ヴァージニア州、マサチューセッツ州、そしてワシントン州も同様に大統領令に対して臨時判決を打ち出した。
トランプ大統領の大統領令はイラク、イラン、ソマリア、スーダン、シリアとイエメン出身者の米国への入国を90日間禁じるものだ。この影響ですでに、対ISISの軍事作戦で協力しているイラクとの関係が険悪化している。
[原文:'The world is a mess': Trump explained why he doesn't fear backlash to his immigration order]
(翻訳:近松瑛真)