Cafe X Technologies
23歳のヘンリー・フー(Henry Hu)はコーヒーショップの列に並ぶのが嫌いだ。大学を中退し、難関のティール・フェローシップに合格したヘンリーは毎日平均で5杯のコーヒーを飲む。彼の発明のおかげで、サンフランシスコのコーヒー愛好家たちはたった数秒でコーヒーが買えるようになった。
23歳のヘンリー・フー(Henry Hu)はコーヒーショップの列に並ぶのが嫌いだ。
Cafe X Technologies
Cafe X はアメリカ初のロボットカフェだとヘンリーは言う。備え付けのタブレット端末で顧客の注文を受け、地元の豆を使ったコーヒー、ラテ、カプチーノを提供する。1月30日、サンフランシスコのショッピングモールMetreonにオープンする。
丸い囲いに覆われたバリスタロボットは飛び抜けて賢いわけではない。どこにでもある6軸の産業用ロボットを使っていると彼は言う。ミルクディスペンサーからシロップディスペンサーへとコップを動かしたり、コップを顧客が立っている窓口に届けるといった、事前にプログラムされている動きを行う。
しかし、処理速度は目を疑うほど速い。注文の複雑さによるが、1時間に100〜120杯のドリンクを提供できるという。顧客は豆のブランド、ミルクの量、味を選ぶことができる。
筆者はヘーゼルナッツとミルクが入ったラテを飲んだが、その美味しさに驚いた。自動販売機で売られているようなコーヒー飲料とはまったく違う。
Cafe X Technologies
ヘンリーは、コーヒーに詳しかったわけでも、ロボット工学に強かったわけでもない。大学でテクノロジーとアントレプレナーシップを勉強している時にCafe Xのアイデアを思いついた。オンラインで見つけた香港にいるプログラマーや彼の友人とともに試行錯誤し、自分の車を売り、友人の家族からの出資を取り付けてCafe Xをスタートさせた。
起業するために大学を中退した人に10万ドルを提供するティール・フェローシップに2016年6月に受かったと知った時、彼は「とても驚いた」。プログラムの創始者であるピーター・ティールにはまだ会ったことはない。
Cafe X Technologies
ヘンリーは、現在、サンフランシスコにあるテクノロジー企業数社と話し合いを進めている。広報担当によれば、Cafe Xの導入について話をしているのは「誰もが名前を聞けばわかる」会社とのことだ。
(敬称略)
[原文:A 23-year-old college dropout just opened a robot-powered coffee kiosk in San Francisco](翻訳:Satoru Sasozaki)