ケベック市モスクで発生したテロの容疑者はモロッコ出身との情報。
Twitter/@FoxNews
カナダ首相府はFox Newsに対し、ツイートを撤回するか、変更するよう求めた——。そのFox Newsのツイートとは、ケベック市のモスクで29日日曜日(現地時間)6人が殺害された銃乱射事件の容疑者の国籍に言及したもの。
Fox Newsは容疑者が「モロッコ出身」であるとツイートした。誤った情報だったことが後に警察当局により明らかになったが、ツイートは訂正されなかった。
「悲しいことに、誤解を招く情報がFox NewsチャンネルのTwitterアカウントに残されたまま、インターネット上に広まっています」。ジャスティン・トルドー首相の首席報道官ケイト・パーチェス(Kate Purchase)氏はFox Newsに宛てたメールでそう述べた。
「Fox Newsのこれらのツイートは、誤った情報を広め、6名の被害者とその家族の記憶を汚すものです。恐怖と対立を我々のコミュニティに植え付けています」
Fox Newsに送られたメールは、同放送局のツイートを取り下げるか、もしくは更新し、「容疑者の本当の身元を反映する」ことを要請したものだった。
Fox Newsがツイートを削除した後、パーチェス氏は感謝のツイートを行った。
当初、2人の容疑者の名前はケベック市警により、確認された。アレキサンダー・ビソネット氏とモハメド・カハディール氏だ。警察当局は後に、カハディール氏(ある報道ではモハメド・ベルカハディール氏ともされた)は銃撃を通報した目撃者であり、事件の容疑者ではないことを明らかにした。
しかし、その後のツイートでもFox Newsは、本当の容疑者とされている白人でフランス系カナダ人のビゾネット容疑者の身元を明らかにすることはなかった。
27歳大学生のビゾネット容疑者は第1級殺人(6名を殺害)および、5人の殺人未遂の疑いで訴追された。同容疑者は不法に銃器を使用したとされる。カナダ当局がテロ攻撃と呼ぶ銃撃事件が起こる前から、ビゾネット容疑者は過激派愛国主義者で、反イスラム国家である考えをウェブ上に、また友人などに述べていた、とGlobe and Mailは伝えている。
以下は、首席報道官パーチェス氏からFox Newsに宛てられた全文。
[原文:Canadian Prime Minister's office asks Fox News to retract 'misleading' tweet about Quebec ]
(翻訳:Wizr)