「自撮り」と「猫動画」は想定外 —— スマホカメラ技術の生みの親が語る

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左からマイケル・トンプセット、エリック・フォッサム、寺西信一。

QEPrize

「自撮り写真」や「猫動画」を撮るテクノロジーは、もともとは宇宙の写真を撮るために開発されたものだった——。

1993年、エリック・フォッサムがNASAのジェットロケット研究所で働いていた時、彼とその同僚たちは、宇宙線がカメラのセンサーを劣化させてしまうことに悩まされていた。この問題に取り組んだ結果、フォッサムは「CMOS」に辿り着いた。

CMOSは、宇宙での高画質撮影を可能にしただけではない。ほぼすべてのスマートフォンに高性能なカメラが付いているのはCMOSのおかげだ。

フォッサムは1月31日火曜日(現地時間)、他の3人のエンジニアとともに「デジタル映像への貢献」によってエリザベス女王工学賞を受賞した。4人には100万ポンド(約1億4000万円)が贈られた。

フォッサム以外の3人とは、CCDを発明したジョージ・スミス(初期のデジカメやスマートフォンにはCMOSではなく、CCDが搭載されていた)、CCDを画像センサーとして利用できるようにしたマイケル・トンプセット、デジタル映像の画像を大幅に向上させた寺西信一だ(なお、日本人がこの賞を受賞するのは初めて)。

エリザベス女王工学賞は、工学分野のパイオニアたちに贈られる。過去にはインターネットへの貢献が称えられたティム・バーナーズ・リー(ワールド・ワイド・ウェブを考案した)、「インターネットの父」と呼ばれるヴィントン・サーフ、Netscapeの共同創業者マーク・アンドリーセンらが受賞している。

Business Insiderはフォッサムに、デジタル映像の使い方でもっとも印象的なものは何かを聞いた。彼は「自撮りと猫動画は思いもよらなかった」と語った。

「多くの人がこのテクノロジーを使って楽しんでいるのを見るのは、いい気分だよ。わたしは猫派ではないけど、まあ、確かに、自撮りをしたり、猫の写真を撮ったりするのは、楽しいからね」

ただし、地球上に20億ものカメラが存在することには、いくぶん不安を感じるという。「常に誰かに見られていると考えることは気持ちの良いことではない」と語った。「カメラをドローンに搭載するというアイデアは、後々、問題になるとわかっていたはずだがね。『プライバシーゾーン』を法律で定めるべきであり、我々はいつ撮影されているかを知るべきだ。

また、Google Glassのようなカメラ付きウェアラブル・デバイスについて「繰り返すが、わたしが気に入らないのは、いつ撮影されているのか、わからないことだ。点滅する赤いライトのようなものをつけるべきじゃないか」と話した。

[原文:The inventor responsible for smartphone cameras says selfies and cat videos were the biggest surprise

(翻訳:Satoru Sasozaki)

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