イランはなぜ、「サイバー攻撃」を好むのか?

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軍艦上で指揮をとるイランの海軍司令官

REUTERS/Fars News/Hamed Jafarnejad

サイバーアタック、それが国内および海外でのイランの軍事行動の要である。安全保障問題の専門ニュースサイトThe Ciper Brief への寄稿の中で、ワシントン・インスティチュートのマイケル・アイセンシュタット氏は述べた。

アイセンシュタット氏は、Business Insiderがインタビューした他の専門家たちと同様に、周辺の大国に対抗するにはイランが保持する通常戦力は弱く、それゆえにサイバーアタックが最大の武器になっていると指摘した。

サイバーアタックは金がかからず、目に見えず、攻撃者を特定するのが難しく、しかも、証拠がほぼ残らない。

イランはサイバーアタックによって「世界各地の敵国に対して即時に、かつ持続的に攻撃でき、その戦略的効果は一般の軍事行動を上回るものだ」とアイセンシュタット氏。

世界でも有数の軍事力を持つ米国とは異なり、イランは、ホルムズ海峡の戦略的な重要性に依存している。ホルムズ海峡は数多くの石油タンカーが行き交う交通の要衝で、テロ組織への資金調達源であり、数多くの弾道ミサイルを配置している。

だが、イランには直接的な軍事衝突でホルムズ海峡を支配下に置く力はない。連携するテロ組織は世界各国からの攻撃を受け弱体化してきている。しかも、イランがもし弾道ミサイルを実際に使用したなら、猛烈な反撃を受けることは明らかだ。

だから、サイバーアタックを行うのだ。しかも、米国はいまだに有効な対抗手段を見つけられていない。サイバーアタックは軍事的には新しい領域であり、ロシアによる大統領選挙への介入や北朝鮮のソニーへのハッキング、中国によるアメリカの防衛情報へのハッキングといった数々の攻撃に確実な反撃の手立てが打てていない。

こうしたアメリカの無策は軍事戦略的にみて「穴」であり、早急に埋めなければならないとアイセンシュタット氏は提言している。

[原文:Why Iran's favorite weapon is the cyber attack

(翻訳:十河亜矢子)

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