元統合参謀本部議長、「スティーブン・バノンを国家安全保障会議から外すべき」

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マイケル・マレン元統合参謀本部議長

Reuters/Jason Reed

アメリカの元統合参謀本部議長は6日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズ紙に寄せた論説の中で、トランプ大統領がスティーブン・バノン首席戦略官を国家安全保障会議(NSC)に加えたことを強く非難した。

2007年から2011年まで統合参謀本部議長を務めた元軍人のマイケル・マレン氏は、トランプ大統領が先月署名したバノン首席戦略官をNSCのメンバーに加える一方で、国家情報長官統合参謀本部議長の参加については「自らの責務と専門知識に関連した問題を議論する場合のみに限る」とした大統領令を痛烈に批判した。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領やオバマ前大統領のもとでNSCに参加してきた経験を持つマレン氏にとっては、理解し難いようだ。

「わたしの経験からすれば、軍と情報機関からの情報が不可欠ではない安全保障会議など、まずあり得ない」とマレン氏。「好戦的な態度を強めるロシアや、南シナ海をめぐる緊張、くすぶり続ける中東問題を考えれば、両機関を代表し、率いる専門家たちの会議への参加を縮小する意味が分からない」

バノン氏のNSCへの関与を非難したのは、マレン氏が初めてではない。共和党のジョン・マケイン上院議員もこの人事を過去の習慣からの「極端な逸脱」と呼び、元国防長官のロバート・ゲイツ氏は、軍や情報機関のトップを二の次にするような行為は「大きな間違い」だとした。

マレン氏は過去の例に挙げ、例えばブッシュ元大統領の下では、彼の政治アドバイザーであったカール・ローブ氏の出席は認められていなかったと述べた。また、オバマ前大統領時代の政治アドバイザーを務めたデイビッド・アクセルロッド氏は、就任直後には参加したこともあったが、会議中に発言したり、投票したような事実はなかったと書いている。

バノン氏については違う。ハイレベルな安全保障の議論に対する投票権を持つ。

「バノン氏をNSCの投票権を持つメンバーとすることは、本来、率直で党派に関係なく審議を行うべき場に悪影響を及ぼす」とマレン氏はいう。「審議にはもちろん、上院が承認した高官の権威や特権を潜在的に脅かす恐れがある。彼らはバノン氏とは違い、実行される政策についてアドバイスを与える役割が与えられている」

彼は、NSCにおけるバノン氏の存在は「国にとって不健康だ」という。

マレン氏は党派的な政治発言をする人物ではない。2011年の退任後、表舞台に現れることはほとんどなく、プリンストン大学で外交や軍事問題について教えるほか、いくつかの企業の取締役会に参加している。

「マレン大将は第43代ブッシュ大統領とオバマ大統領のために働いた」Military One Clickの代表で、マレン氏に近い退役海軍司令官のワード・キャロル氏はいう。「彼は政治ではなく、任務に忠実な人間だ。我が国の安全保障に深い憂慮がなければ、このような発言をする人ではない」

[原題:Former Joint Chiefs chairman: Trump needs to kick Steve Bannon out of the National Security Council

(翻訳:日山加奈子)

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