マイクロソフトを世界的企業にしたウォーレン・バフェットの「ある質問」とは

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ウォーレン・バフェットとビル・ゲイツ

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1990年代初頭、もし、ウォーレン・バフェットがビル・ゲイツにある質問をしていなければ、ニューメキシコ州アルバカーキで始まった小さなソフトウェアハウスは、世界的な巨大企業「マイクロソフト」になっていなかったかもしれない。

2人の博愛主義者は、25年にわたる友情を記念して、1月に対談を行った。司会を務めたチャーリー・ローズ(Charlie Rose)は、お互いに相手の何について一番驚かされるかと質問。するとゲイツが熱心に答えた。

「彼に最初に聞かれた質問の1つが『マイクロソフトは小さな会社だ。IBMは巨大企業。どうやってIBMより上手くやれているんだ? どうしてソフトウェア分野で、IBMはきみらを負かすことができないんだ?』ということだった」

時は1990年代初頭。マイクロソフトが地球上で最も大きい会社になる数年前の話だ(インフレを考慮すると、1999年当時のマイクロソフトの時価総額は6130億ドル(約69兆円)。アップルの2014年の時価総額は2000億ドル(約22.4兆円)だった)。

その当時、ゲイツと共同創業者のポール・アレン(Paul Allen)の頭の中を占めていたのは、どうすれば最高のソフトウェアを開発できるかということだけだった。誰も「この市場で優位に立ちたい」などとは真剣に考えていなかった。

この頃からゲイツは、市場における競争力という視点を思考回路に組み込み始めた。

「当時は毎日『よし、我々の強みってなんだ? 何をするべきなんだ?』と考えていた」とゲイツは言う。

マイクロソフトは1990年代、Windowsに代表される使いやすいインターフェイスを家庭用PCに取り込むことで、競合相手に対する優位性を高めていった。他の会社が見落としがちなIT業界以外の顧客を、マイクロソフトが獲得し始めた、その始まりだった。そして1995年、ゲイツはやがて来る「インターネットの大潮流」のインパクトについて従業員に警告した。彼の社内通達によれば、この時点ですでにゲイツは、今後何年にもわたって訪れる“大きな流れ”、すなわち、人々がインターネットを興味の赴くままに閲覧し続ける時代を制しようと会社の方向性を調整していた。

バフェットはビジネスマンとしてはゲイツの25年先輩にあたる。2人は、ゲイツがマイクロソフトと共に育ててきたITインダストリーと、ファイナンスとの関わり方についても話した。

「わたしは銀行とビジネスとの関わりを分かっていなかった。どうして上手くいく会社とそうではない会社がわかれるのかがわからなかったんだ」とゲイツ氏。「自分がどうしても理解したかったことを手助けしてくれる、あるいは、この人のやり方だったら勉強になる、というお手本のような存在としてバフェットに出会ったと言える」

今日においても、2人に共通しているのは好奇心だとゲイツは言う。

「彼の謙虚さとユーモアのセンスは傑出しているよ」とゲイツ。「つまり、彼は自分のすることを楽しんでいるし、それを他者と分かち合っている。僕が素人同然の素朴な質問をした時も、彼は全然気にしないんだ。同じような質問を50回はされてるだろうなって時もね」

(敬称略)

[原文:One question from Warren Buffett made Bill Gates completely rethink Microsoft]

(翻訳:日山加奈子)

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