『ドクター・ストレンジ』
Marvel
アメコミの実写化で知られるマーベル・スタジオの作品群「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」は、2008年に公開された『アイアンマン』以降、配給元のディズニーにとって、まさにドル箱だ。
これまでに全世界で100億ドル(約1兆円)以上を売り上げ、11月上旬に公開された最新作『ドクター・ストレンジ』もその流れを受け継いで、公開後最初の1週間で6500万〜7000万ドルの興行収入が見込まれている(日本での公開は2017年1月27日の予定)。
評論家もMCUが大好きなようだ。
『ドクター・ストレンジ』は、映画評論家による評価をまとめたウェブサイト「ロッテン・トマト(Rotten Tomatoes)」で、90%の評論家から肯定的な評価を集め、MCU作品として12番目となる「新鮮保証(Certified fresh)」を獲得している(訳注:「新鮮保証」は評論家による肯定的な批評が75%を超え、かつ大規模公開映画の場合はトップ5を含む80以上の批評があるものに与えられるステータス)。
マーベル・スタジオがこれまでに制作したMCU全14作品の中で『ドクター・ストレンジ』は何位に入るのか、「ロッテン・トマト」のランキングを見てみよう。
14. 『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)
Disney / Marvel
- 評論家評価:66%
- ユーザー評価:77%
- 評論家コメント:いい意味で『クロコダイル・ダンディー2』のスーパーヒーロー版。
13. 『インクレディブル・ハルク』(2008)
Marvel
- 評論家評価:67%
- ユーザー評価:71%
- 評論家コメント:ハルクのクローズアップは怖いというより漫画っぽいけど、装甲車を切り裂くシーンは最高。
12. 『アイアンマン2』(2012)
Marvel
- 評論家評価:72%(新鮮保証)
- ユーザー評価:72%
- 評論家コメント:『アイアンマン2』がやっていないことを指摘するのは簡単。でも、やったことはすべてエネルギーと本物の情熱に満ち溢れていて、がっかりして出ていく人がいるなんて想像できない。
11. 『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)
Disney
- 評論家評価:75%(新鮮保証)
- ユーザー評価:84%
- 評論家コメント:ハルクバスター(アイアンマン=トニー・スタークがハルク打倒のために作ったスーツ)が象徴するように、アベンジャーズ全員が集結する瞬間こそ、まさにマーベルが当初から追い求めてきたことだ。
10. 『マイティ・ソー』(2011)
Marvel
- 評論家評価:77%(新鮮保証)
- ユーザー評価:76%
- 評論家コメント:上映後、感動の余韻を残すことはないかもしれないが、面白くて素晴らしい作品。
9. 『アイアンマン3』(2013)
Disney
- 評論家評価:79%(新鮮保証)
- ユーザー評価:79%
- 評論家コメント:派手な爆発や大掛かりなセット、最新の3D技術以上に、脚本のオリジナリティ溢れる魅力を知ることになるだろう。
8. 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)
Disney/Marvel
- 評論家評価:80%(新鮮保証)
- ユーザー評価:74%
- 評論家コメント:目がくらむような現実離れしたひと夏の恋みたい? いいんです。古めかしいアプローチにも魅力があるんです。
7. 『アントマン』(2015)
Marvel/Disney
- 評論家評価:81%(新鮮保証)
- ユーザー評価:86%
- 評論家コメント:「神さま、ありがとう」と言いたくなるほどの努力が詰まった映画。
6. 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)
Disney/Marvel
- 評論家評価:89%(新鮮保証)
- ユーザー評価:92%
- 評論家コメント:これまでの映画が作り上げてきた多くの常識を覆し、有機的で新鮮なマーベルの世界観を生み出した作品。
4(タイ). 『ドクター・ストレンジ』(2016)
Disney
- 評論家評価:90%(新鮮保証)
- ユーザー評価:91%
- 評論家コメント:3D IMAXで観れば、今年一番の刺激的な体験ができます。
4(タイ). 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)
Marvel
- 評論家評価:90%(新鮮保証)
- ユーザー評価:90%
- 評論家コメント:現時点でのマーベル最高傑作。
3. 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)
Marvel
- 評論家評価:91%(新鮮保証)
- ユーザー評価:92%
- 評論家コメント:ゆるくてアナーキーなB級映画魂のおかげで、何が起きているかよく分からなくても楽しめる作品。むさくるしい『ガーディアンズ〜』はある意味不遜で、『スター・ウォーズ』の初期を思わせる。
2. 『アベンジャーズ』(2012)
- 評論家評価:92%(新鮮保証)
- ユーザー評価:91%
- 評論家コメント:言葉で言い尽くせる限り最高に圧巻。
1. 『アイアンマン』(2008)
- 評論家評価:94%(新鮮保証)
- ユーザー評価:91%
- 評論家コメント:マンガ実写化の王道。
[原文:The best and worst superhero movies in the Marvel Cinematic Universe, ranked according to critics]
(翻訳: 須藤和俊 )