ブリュッセル、Tours and Taxis地区の再開発計画
Vincent Callebaut Architectures
ベルギーの首都ブリュッセルの旧工業地区「Tours and Taxis」のリノべーション計画がもちあがっている。計画が市に承認されれば、このエリアは高級住宅、レストラン、お店、オフィスが並ぶ、緑あふれる地域に生まれ変わる。
2016年後半に設計会社Vincent Callebaut Architecturesが市役所にマスタープランを提出。現在、市の認可を待っているとBusiness Insiderに語った。
以下がマスタープランの詳細だ。
ブリュッセル市の北西部に位置するTours and Taxis地区。広さは140万平方フィート(約13万平方メートル)にも及ぶ。
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19世紀、この地区の建物は、馬の厩舎として使用されていた。ベルギーの郵便システムを作ったTon Thurn und Tassis一族が所有していた。
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20世紀になると港ができ、建物は倉庫や駅、船乗り場に変わった。1960年代、もっとも多い時で3000人以上の人が働いていた。しかし70年代、ヨーロッパでは貿易規制が撤廃され、道路輸送が盛んになった。その結果、この地区の税関や輸送施設の大半は廃止され、80年代には廃墟と化した。
建物は今は観光スポットになっている。これはオフィスやショップのある倉庫の現在の様子。
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計画では3万本の植物が植えられた、3つの「垂直の森」ができる。
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丈夫な直交集成板で作られた「垂直の森」は、300フィート(約90m)以上の高さで、太陽光発電パネルも備える。
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緑は屋内にも広がっている。建物のグランドロビーの完成予想図。
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ショップや750室の住居スペースもある。
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レストラン。
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ブロック状に積み重ったオフィス。
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オフィスの内部。ロビーが見下ろせる。
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住居のバルコニーには小さな庭がある。
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「垂直の森」の隣には、野菜や果物を栽培する温室。
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大きな沼地があり、市に生物多様性をもたらす。屋外イベントのスペースにもなる。
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設計会社のCallebautは、この計画で将来、ブリュッセルをより環境にやさしい街にしたいと考えている。リサイクル可能な素材、再生可能エネルギー、および緑地を積極的に取り入れている。
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同社によると、植物は年間175トンのCO2を吸収する。繭状の建物の中には、たくさんのオフィススペースが作られる。
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同社は、ここで21世紀にふさわしい「使い方、技術水準、革新的で持続可能なビル」を実現したいと考えている。
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source:Vincent Callebaut Architectures
[原文:These 'vertical forests' could transform a Brussels wasteland into luxury apartments]
(翻訳:梅本了平)