米政府倫理局、大統領顧問コンウェイ氏に懲戒処分を勧告、職権を乱用しての「イヴァンカ・トランプ」の“広告”に対して

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ケリーアン・コンウェイ氏、ホワイトハウスでの会議にて。

AP Photo/Evan Vucci

独立した連邦機関であり、モラルの「番犬」と言われる米政府倫理局が、14日火曜日(現地時間)、ホワイトハウスに対し、ケリーアン・コンウェイ氏を調査の上、懲戒処分を検討するよう勧告した。大統領顧問であるコンウェイ氏による、大統領の娘イヴァンカさんの名を冠したファッションブランドへの宣伝行為が問題になっていた。

政府倫理局局長のウォルター・シャウブ(Walter Shaub)氏は、下院監視・政府改革委員会への手紙の中で、コンウェイ氏がFOX Newsに出演した際にイヴァンカの商品を買って」と視聴者に勧めたのは、職権乱用にあたる可能性があるとした。コンウェイ氏は他にも「わたし、ここで無償でコマーシャルしちゃうわ。みんな、今日買いに行って」とも発言。

「現在の状況から判断すると、コンウェイ氏が行動規範に違反したとする十分な理由があり、懲戒免職は当然である」とシャウブ氏。ホワイトハウスの公印とアメリカ国旗の両方に挟まれてテレビ画面に映りこんでいることに対しては特には言及がなかった。

シャウブ氏は、コンウェイ氏の今回の発言の前に、すべてのホワイトハウス関係者は倫理についてのトレーニングを受けており、大統領関連の立場にある者は、個人の利益ではなく、国民の利益のために使われるという信用の元に、その権威を与えられているということを理解しているはずだとした。

「これらが事実だとすれば、職権乱用禁止についての行動規約に対する明らかな違反があった」「当局の職権乱用についての規範は、大統領に任命された立場の者が、テレビなどに出演して、特定の商品を宣伝した場合という仮定のもとに作られていることは特筆に値する。コンウェイ氏の行動は規約違反のお手本のようなものだ。そのため、ホワイトハウスはコンウェイ氏に対し、調査の上、懲戒免職とするよう勧める」

シャウブ氏はまた、ホワイトハウス報道官のショーン・スパイサー氏から、トランプ大統領がコンウェイ氏に直接注意を与える場を持ったことに対しては確認が取れたものの、コンウェイ氏に対し、懲戒免職とも、それに比類するいかなる処分を与えたという連絡は受けていない、と報告した。

シャウブ氏から最初に送られた書面の中で、複数の有力幹部が、コンウェイ氏の動向について、いかなる審査の可能性に対しても、大統領がホワイトハウスのスタッフを懲戒免職するとなると、内在する葛藤があるはずと述べていた。

政党を超えて激しい糾弾があるにも関わらず、コンウェイ氏はホワイトハウスから変わらぬ支持を受けているように見える。

コンウェイ氏本人はスパイサー報道官のコメントに対し、先週、冗談をツイートしていた。

今週は大事なことを学んだわ。わたしのお気に入り。

追伸、大統領はわたしをカウンセリングするより、わたし(カウンセラー:顧問)のことが好きなんですって。

ありがとう、大統領

手紙の全文は下記。

速報:政府倫理局はコンウェイ氏を懲戒免職するようにとホワイトハウスに電話

[原題:Government ethics office recommends investigation into Kellyanne Conway's Ivanka Trump fashion 'commercial']

(翻訳:日山加奈子)

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