個人経営の小さな書店が、トランプ政府抵抗の拠点になりつつある

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小さな書店がトランプ大統領に対抗するリベラル勢力の拠点に。

Lou Dematteis/REUTERS

全国各地の小さな書店がトランプ大統領に抵抗するリベラル勢力の拠点になりつつある。社会正義をテーマとした読書会を開いたり、活動家の団体を集めたり、あるいは、フェミニズムを掲げた編み物イベントを主催したり。売り上げはACLU(アメリカ自由人権協会)に寄付されている。

ニューヨークとニュージャージーに店を構える書店「Word」で働くハナ・オリヴァー・デップ(Hannah Oliver Depp)氏は、「革命のために自分たちの店を変えた、とたくさんの人が言っています」と、最近受けたニューヨーク・タイムズのインタビューで語った

バーンズ&ノーブルなどの大型チェーン書店が、政治的な見解を超えた幅広い顧客を抱えているのに対し、個人経営の比較的小さな書店では、ターゲットをより“狭い顧客層”に絞ることができる。そうした顧客層の多くは、大統領選挙以来、政治への関心を高めている。

オバマ前大統領が頻繁に訪れたワシントンD.C.の書店「Politics & Prose」は、「Don’t Give Up. Stand Up. Read Up(諦めるな、立ち上がれ、本を読もう)」というディスプレイを掲げている。同店のウェブサイトによれば、これは「(トランプ政権の誕生をもたらした)大衆の怒りを解説した書籍を紹介し、政治への関心と行動を促すこと」が目的だという。

政治的テーマを扱ったフィクションやノンフィクション、例えば、ジョージ・オーウェルの『1984』やジョン・スタインベックの『われらが不満の冬』、新人J.D.ヴァンスの『Hillbilly Elegy』などは、大統領選挙以降、ベストセラーになっている。

たくさんの書店が、本を通して政治を語ったり、あるいは政治から逃れるための「安全な場所」として書店を利用してほしいとアピールしている。

参加メンバーが政治問題に関する意見を交わし、それに関しての手紙を政府機関宛に書くイベントを主催するなど過激なアプローチを取る書店もある。また、店頭に「Post apocalyptic fiction has been moved to our current affairs section(世界の終わりをテーマにしたフィクション作品は、「時事問題」の棚に移動しました)」と書いた看板を出すなど、ユーモアを交えたアプローチを取る書店もある(この看板の写真はFacebookで広く拡散された)。

アメリカ国内の個人経営の書店は金融危機以来、大幅な回復を見せている。その数は、2009年から2015年の間に27%増加した。こうした書店への需要の高まりについて、American Booksellers Associationは、2011年に倒産した書店「Borders」や、数百店舗を閉鎖したBarnes & Nobleなど、大型書店がマーケットから撤退したことを理由にあげる。また、「buy local(地元のものを買おう)」の流れと、都市の再生の流れが全米で注目されていることも理由だと述べた。リベラル派の政治的関心の高まりによって、こうした独立経営の書店はより注目されることになるだろう。

米国小売書店協会のCEO Oren Teicher氏は、11月9日の声明で政治的分裂を修復する書店の役割を述べた。

「我々は市民として、何が起こったのかを理解しようとしている。我々は、コミュニケーションを促進し、地域社会を和解させる特別な義務と機会を持っている」

[原文:Independent bookstores are becoming centers of political resistance

(翻訳:にこぱん)

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