H.R.マクマスター氏
US Army
トランプ大統領は陸軍中将のH.R.マクマスター(H.R. McMaster)氏を国家安全保障問題担当大統領補佐官に指名したと発表した。
マクマスター氏は、マイケル・フリン氏の後任となる。フリン氏は、駐米ロシア大使と対ロシア制裁措置について協議した件が報道され、その一週間後に辞任していた。
大統領は、マクマスター氏を「偉大なる才能と多大なる経験を持つ男」と呼んでいる。
「国家のために、奉仕し続けられるというのは何という特権なのだろうと言いたい。今回の機会をいただけたことを感謝すると共に、国家安全保障チームの一員になることを楽しみにしている。そして米国民の利益を守り、発展させるためにできることはすべてやる」とマクマスター氏は述べた。
ニューヨーク・タイムズによれば、マクマスター氏は陸軍の中でも突出した知性派として見られており、当初はベトナム戦争中の統合参謀本部に対する激しい批評で名前を上げた後、イラク戦争でのジョージ・W・ブッシュ元政権のやり方についても批判していた。
また、トランプ大統領はフリン氏辞任後、補佐官代理を務めていたキース・ケロッグ(Keith Kellogg)氏を国家安全保障会議の首席補佐官に指名。
安全保障担当の大統領補佐官探しは、トランプ大統領にとって容易なことではなかった。
元中央軍副司令官のロバート・ハワード(Robert Harward)氏は、補佐官への就任を打診されていたが、16日木曜日(現地時間)に大統領による77分間の記者会見後、新政権に巻き起こる騒動を見て、申し出を断ったと言われている。
またハワード氏は、ホワイトハウス戦略責任者であるスティーブ・バノン氏を含む国家安全保障議会の人員配置について、疑問を呈していたとも言われている。
「ハワード氏は、国家安全保障チームにバノン氏を含めるに至った大統領の大きな変更について、元に戻したがっていた」と、MSNBCのアナウンサー、クリス・ヘイズ(Chris Hayes)は伝えた。
「ホワイトハウスはハワード氏が納得するような権利に対する保証を与えなかった」
もう1人の候補者デビッド・ぺトレイアス元陸軍大将についても、国家安全保障議会について疑問があり、自ら候補を外れたと見られている。ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。
source:US Army、ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル
[原題:Trump names Lt. Gen. H.R. McMaster as national security adviser]
(翻訳:日山加奈子)