時代の波はイギリスの新聞社に牙をむく結果となった。2015年から2016年のわずか1年間の間に、新聞社にとって、もっとも重要なターゲットである55歳以上の人たちのスマートフォン所有率が2倍近くも膨れ上がったのだ。
55歳以上のスマートフォン所有率
- 2015年3月:30%
- 2016年3月:55%
メディアリサーチ会社Enders Analysisによると、「これが新聞の需要を弱めたもっとも大きな要因」だ。
財政的にも、新聞社にとって大きなダメージとなった。紙媒体で減少した売上154ポンド(約2万1800円)に対し、デジタル媒体で売上に換算できたのは、わずか5ポンド(約710円)だった。
イギリスの新聞社における紙媒体での売上減少とデジタル媒体での売上。
Enders Analysis
言うまでもなく、これによってイギリスの新聞紙市場は大きく揺さぶられている。Endersによると全国紙の広告収入は2011年の15億ポンド(約2113億円)から、2019年には5.33億ポンド(約751億円)に低下する見通しだ。
新聞広告市場は縮小する一方。
Enders Analysis
source:Enders Analysis
[原文:For every £154 newspapers lose in print revenue, they gain only £5 on the digital side]
(翻訳:まいるす・ゑびす)