Image: Shutterstock
新生活に欠かせない家電の洗濯機。しかしながらマンションやアパートでの一人暮らしでは、洗濯をしても干すスペースがない、日中に洗濯する時間がないという人も多いはず。また花粉の多い時期などは、どうしても外に洗濯物を干したくないという声もあります。
そんなときにおすすめなのが、乾燥機能が付いた洗濯機。最近の洗濯機には、縦型でもドラム型でも、乾燥機付きのモデルが数多く出ています。
そこで今回は、一人暮らしにぴったりな、乾燥機付き洗濯機をご紹介。ライフスタイルを考慮した家電の提案が支持されている家電ライフスタイルプロデューサー神原サリーさんに、おすすめの乾燥機付き洗濯機やその選び方について教えていただきました。
■この記事の監修者
■ 目次
―ドラム式
―縦型
―乾燥方法
・ヒートポンプ式
・ヒーター式
―種類で選ぶ
―サイズで選ぶ
―容量で選ぶ
―コストで選ぶ
―機能で選ぶ
―静音性で選ぶ
―ドラム式
―縦型
―コンパクトサイズ
―静音性の高い縦型
―インテリアに馴染む
―独自のハンガー乾燥機能
―10万円以下
―10〜20万円
―20万円以上
―全自動洗濯機+除湿乾燥機のおすすめ組み合わせ
1.乾燥機付き洗濯機とは
日中は仕事で洗濯を干すことができない人や、女性の一人暮らし、花粉症で外に洗濯物を干したくないという人に便利な乾燥機能付き洗濯機。
ドラム式洗濯機は、もともと乾燥機能が付いているタイプがほとんど。コンパクトな縦型洗濯機では、ヒーターを使ってきちんと衣類を乾かす乾燥機能と、送風で予備的に衣類を乾かす簡易乾燥機能のものがあります。
干す時間がないのであれば、簡易乾燥ではない完全乾燥機能付きの洗濯機を選びましょう。
2.乾燥機付き洗濯機の種類
ドラム式
斜めに設置されたドラムを回転させることで、衣類を持ち上げて落とす、たたき洗いにより汚れを洗浄します。少ない水で洗うため、縦型に比べて水道代の節約にもなります。またドラム式洗濯機での乾燥は、ドラムが回転することで、むらなく温風が当てられるため、衣類が絡まりにくく、ふんわり仕上げることができます。
縦型
洗濯槽の底の羽根(パルセーター)を回転することで、水を攪拌。起こした水流で衣類をもみ洗いすることで汚れを落とします。乾燥機能が付いているものは、温風を当てて乾燥させるヒーター乾燥が基本です。コンパクトで価格もドラム式に比べて安価ですが、衣類がからみやすくシワが残りやすいというデメリットも。
乾燥方式
・ヒートポンプ式
洗濯槽の中を除湿し、機外に排水。乾いた温風で衣類を乾燥する方式です。効率よく乾かすことができるので、ヒーター式に比べて短時間で乾燥することができます。また60℃以下の低い温風で乾かすので、衣類が傷みにくく、省エネにもつながります。ドラム式洗濯機でよく使われる乾燥方式です。
・ヒーター式
ヒーターで庫内の温度をあげて衣類を乾燥させる方式。冷却水で湿気を含んだ温風を除湿する水冷・除湿タイプと、空気中に湿気を排出して乾燥させる排気タイプの2タイプがあります。ヒーター式の乾燥は、ヒートポンプに比べて熱くなりやすく、衣類も縮みやすい傾向があります。また、水冷・除湿タイプは、洗濯時だけでなく乾燥時にも水を使うため、水道代もかかります。
3.一人暮らし向け乾燥機付き洗濯機の選び方
Image: Shutterstock
種類で選ぶ
上記の通り、洗濯機の種類はドラム式と縦型、また乾燥方式はヒートポンプ式とヒーター式に分けられます。
サイズで選ぶ
容量で選ぶ
洗濯物は1日あたり1人1.5㎏ほどの量になるといわれています。1人暮らしなら3日分で4.5㎏の洗濯物になりますが、洗濯機を購入するときは余裕をみて選ぶのがベター。一般的に、1人暮らしなら6.0~7.0㎏、ファミリーなら8.0~10.0㎏、まとめ洗いが多いなら大容量タイプの12㎏が目安といわれています。
コストで選ぶ
初期費用でいえば、ドラム式洗濯機は10万円以上、一人暮らしの縦型洗濯機なら6~7万円程度で手に入るものもあります。ただし、縦型洗濯機はドラム式よりも水道代や電気代がかかります。特に縦型洗濯機で乾燥機能まで使うとなると、エネルギーを消費するヒーター式乾燥のため電気代がかかってしまいます。毎日、洗濯・乾燥をしたいという人は、ヒートポンプ式のドラム式洗濯機のほうがランニングコストはかかりません。
機能で選ぶ
最近の乾燥機付き洗濯機は、新しい機能も増えています。例えば、スマホのアプリを使って外出先から洗濯機を遠隔操作できる「スマホ連動機能」、センサーで汚れ具合や洗濯物の素材を判断して、水量や洗い方をカスタマイズしてくれる「AI機能」など。洗濯機もますます便利になっています。
そんな中で、一人暮らしの洗濯機を選ぶときに、意外と重宝するのが「10分洗濯コース」などのスピード洗濯機能。
静音性で選ぶ
日中に仕事をしている人の場合、洗濯が夜になってしまうことも。夜間の洗濯機の運転音は、自室だけでなく、近隣の迷惑にもなってしまいます。特にドラム式に比べて縦型洗濯機は振動・運転音が出やすいので注意が必要。
4.おすすめの乾燥機付き洗濯機
実際に発売されている乾燥機付き洗濯機から、形状や機能によっておすすめのモデルを神原さんに選んでいただきました。
ドラム式
パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VG760L/R
デザイン性の高い「キューブル」シリーズの洗濯機。奥行きが約60㎝のコンパクトな設計で、置く場所を選びません。「スゴ落ち泡洗浄」機能で、洗剤液を泡立てて繊維の奥まで浸透させ、落ちにくかった汚れもさっぱりキレイに。乾燥時には低温風のパワフル乾燥で、やさしく衣類のシワを伸ばして乾かしてくれます。抗菌ハンドルも新搭載しています。
アイリスオーヤマ ドラム式洗濯機 HDK832A
少ない水量でも温水洗浄で、ニオイや黄ばみを除去する「温水コース」、完全に乾燥させずに乾燥運転を終了し、吊り干しすることでタオル類もふんわり仕上げる「ふんわりシワ取りコース」など、12種類もの多彩なコースを搭載。汗やニオイの原因菌を除去するAg+除菌システムでは、浴槽内部までも抗菌し、黒カビの繁殖を抑えてくれます。
縦型
パナソニック インバーター洗濯乾燥機 NA-FW80K9
濃密泡の立体水流で、繊維の奥の汚れもすっきり。がんこな汚れも落ちる「パワフル滝洗いコース」や、おしゃれ着をやさしく短時間で洗う「おしゃれ着」コース、毛布やかけ布団が洗える「毛布コース」など、多彩な洗濯コースを搭載。低騒音、低振動設計で、夜のお洗濯も気兼ねなくできそうです。
日立 ビートウォッシュ BW-DV80G
洗剤の種類や布質、水の硬度などをセンサーで判断して、効率よくキレイに洗濯。水道水のミストで吹き付けて、温風で加熱する「除菌清潔」コースなども搭載し、水で洗えないものも消臭・除菌が可能。また、洗濯機で漂白剤につけ置きして、そのまま洗える「つけおきプラス」機能もあり、つけおき洗いの手間を軽減してくれます。
コンパクトサイズ
アイリスオーヤマ ドラム式洗濯機 8.0/3.0kgコンパクトタイプ CDK832 ホワイト
少ない水量でも温水洗浄でニオイや黄ばみを徹底除去。脱水後に80%乾燥させてから部屋干しすることで干す時間を短縮する「ふんわりしわ取り」コース、トレーナーやパーカーなどを洗うのに適した「厚物衣類」コース、軽い運動で使った衣類を短時間で洗濯乾燥できる「スポーツウェア」コースなど、多彩なコースを用意。
シャープ 縦型洗濯乾燥機 ES-TX5E
洗濯層に穴がない「穴なし槽」で、黒カビをブロックして清潔。節水効果もあり、1回あたり2ℓペットボトル約13分の節水になります。スピード洗濯対応洗剤に便利な「時短」コースや衣類の縮みを抑えながら洗ってくれる「おしゃれ着」コースなども搭載。
静音性の高い縦型
アクア タテ型洗濯乾燥機 AQW-TW9M
衣類ダメージを抑えて汚れはしっかり落とす「激落ちケア洗浄」搭載。洗濯終わりに「ほぐし仕上げ」してくれるので、洗濯物の取り出しも楽ちん。ふた部分はお手入れしやすいガラストップで、中が見えてキレイに使えます。
東芝 タテ型洗濯乾燥機 ZABOON AW-8VM1
パワフルな水流で衣類を立体的に動かして、頑固な汚れもスッキリ。温風で水と衣類を温めて洗う「温か抗菌メガシャワー洗浄」で、皮脂汚れによる黄ばみも予防してくれます。さらにAg+抗菌水で、お洗濯のたびに衣類を抗菌し、清潔さもアップ。運転音は寝息と同等レベルの約26dBなので、時間帯を気にせず洗濯をすることができます。
―インテリアに馴染む
パナソニック Cubie ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VG2600L/R
スマホのアプリで外出先から洗濯を開始したり、予約終了時間を変更したりできる「スマホで洗濯」機能を搭載し、いつでもどこでも洗濯ができます。
タオルのパイルを立たせてふんわり仕上げる「タオルコース」、黄ばみやニオイも落とす「温水スゴ落ち泡洗浄」など、洗濯コースも充実。水洗いできない衣類の消臭や花粉抑制、除菌もできる「ナノイーX」も搭載し、ウイルスやアレルギーが気になる人にも〇。
独自のハンガー乾燥機能
シャープ 縦型洗濯乾燥機 ES-TX8F
穴のないステンレスの洗濯槽で、黒カビの侵入を防ぎ衛生的。穴がないので、水流の勢いがよく、竜巻状の水流でガンコな汚れも落としてくれます。軽い汚れなら10分で落とせる「10分洗濯コース」も付いていて、洗濯量の少ない一人暮らしにぴったり。「プラズマクラスター槽クリーンコース」もあり、汚れがつきやすいパルセーターの裏側まで清潔に保ちます。
値段別おすすめ乾燥機付き洗濯機
10万円以下のお手頃洗濯機から、20万円以上の高級モデルまで、価格別におすすめ洗濯機をご紹介。
―10万円以下
アイリスオーヤマ ドラム式洗濯機 FLK832
80%乾燥でシワなく部屋干しができる、乾燥機能付きドラム式洗濯機。温水洗浄で、ニオイ、黄ばみを徹底除去。いつものお洗濯では落としきれない、繊維の奥に潜んだ皮脂汚れもすっきり落としてくれます。少ない水でたたき洗いするので、衣類が傷みにくいのも〇。
―10〜20万円
シャープ ドラム式洗濯乾燥機 ES-S7F
デリケートな素材でも縮みを抑えながら仕上げる「おしゃれ着」コースや、軽い汚れの衣類の洗濯に便利な「時短コース」など、便利な機能を搭載。使いやすいサイズ感で、ドアの開閉や衣類の取り出しもスムーズ。プラズマクラスターイオンで抗菌する「槽クリーンコース」もあり衛生的。
―20万円以上
アクア まっ直ぐドラム AQW-DX12M
コンパクトながら大容量の衣類が入る洗濯機。しわを伸ばせて除菌・消臭できる「UVウォッシュ」、高温&UVライトで除菌する「熱UVパワフル除菌」など、除菌機能が大充実。「乾燥フィルター自動そうじ」機能もあり、内蔵フィルターにたまった糸くずやホコリをワイパーブラシとシャワーで自動的にきれいにしてくれます。
まとめ
乾燥機付き洗濯機は、ただ安いからといって選ぶと、必要な機能がなかったり、運転音が大きかったり、失敗の原因になってしまいます。コストはもちろん大事ですが、「静音性」や「タオルの仕上がり」など、自分が重要視するポイントに合ったものを選ぶことが大切です。
また、乾燥機付き洗濯機を買うには予算が足りないという人は、全自動洗濯機と除湿乾燥機の組み合わせもおすすめ。
全自動洗濯機+除湿乾燥機のおすすめ組み合わせ
ハイアール 5.5kg 全自動洗濯機 JW-CD55A
しわになりやすい衣類にぴったりな「しわケア脱水」、最短10分でお洗濯できる「お急ぎコース」も採用。脱水時に、遠心力と通気口から取り込んだ空気の力で衣類の水分を飛ばすので、部屋干しでも早く乾かせます。
シャープ 衣類乾燥除湿機 CV-N71
コンパクトな衣類除湿乾燥機。ハンドル付きで持ち運ぶことができるので、洗面所やクローゼットなど使いたい場所に手軽に持ち運ぶことができます。
(文・かいサポ)
Image/Source: Amazon.co.jp、Shutterstock
“ROOMIE”より転載(2022年04月27日公開の記事)
※「かいサポ」チームでは、あなたのお買いものをスマートにサポートするコンテンツを配信。家電にインテリア、コスメ、スキンケア、アウトドア用品にガジェット、フードまで。その道のプロが「ほんとうにいいもの」への最短距離をご紹介します。
注:この記事のリンクを経由してアマゾン及び楽天で製品を購入すると、編集部とアマゾン及び楽天とのアフィリエイト契約により、編集部が一定割合の利益を得ます